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俳句のくに・三重

『海の一句』募集 入選作品

  第11回「海の祭典」の開催テーマである「めぐみとゆめの海へ」にちなみ、海への様々な想いやメッセージを募集してまいりました「海の一句」。
 皆様から寄せられました「海の一句」は、最終的に59,850句と、60,000句に迫るご応募をいただくことができました。
 これらの作品は、選者の黛まどか氏により厳正に選考され、このたび最優秀賞・優秀賞をはじめとする受賞句が決定いたしました。

第11回「海の祭典」実行委員会

最優秀賞

国中の海のつながる祭かな  徳井 あつみ
 

優秀賞

伊勢海老の相抱きつつ秤らるる  中岡 徹
海女ぐらし今年かぎりや枇杷の花  松井 いせ子
銀鱗に秋がきてゐる志摩の海  田村 英一
 

黛まどか賞

海を見にゆく卒業のその足で  小菅 暢子
 

 海を主題のはじめての公募で、集まった六万句のハガキの山を目の前に、「海」がこれほど俳句定型の強烈な力になるのか、と日本が海に囲まれた国であるのを、俳句を通してあらためて実感したというのが正直な感想です。
 しかも、海の一句ください、という公募の期間が、わずか二ヶ月たらずでの結果というのですから、いかに俳句表現の意欲が全国に盛んかという証明で、これは驚くべきことでしょう。
 徳井あつみさんの句は、その象徴的な海と祭とを、短い俳句のなかに見事にとらえたものでした。「国中の海のつながる」という表現は、国中のこころが十七文字で海につながった祭とも私には思えました。
 また、中岡徹さんの伊勢海老がからまり、そのまま秤り売りされようとする景を、海老同士が「相抱きつつ」と、生き物のいのちの姿の哀切さを巧みに表現し、成功した一句です。
 松井いせ子さんの「海女ぐらし」は、もう「今年かぎり」ですよ、という生活の実感からしっかり詠まれた句で、「枇杷の花」が着実な感慨を呼びます。
 同時に、田村英一さんの志摩の海を一句に詠み込み、なお「銀鱗」に、いつのまにか秋のしのびよった気配を感じたのは作者の新鮮な発見です。 旅人の目にはなかなかとらえられない、その土地の生活者の力ということでしょう。
 それから、小菅さんの句は、海を主題の一句のなかで、頭抜けた実に新鮮な共感を覚えるもので、「卒業したその足で」海を見にゆくという捉え方に、作者の独特な感性が見えます。

(黛 まどか)

 

第11回「海の祭典」実行委員会会長特別賞

さくら貝母なる海へ戻しけり  池田 秀水
浜風に髪をまかせて遠花火  小林 とみ子
浜木綿や海女の数だけ命綱  鈴木 幸代
飛ばされて波間漂う夏帽子  沢渡 梢
母の日も母娘で潜る志摩の海  村田 清一
 

 「さくら貝母なる海」の句には、作者の優しい動作に共感を覚え、「浜風」は、平凡な句に一見見えていながら、遠花火に海が感じられます。
 「飛ばされて」は、現在と過ぎ去った青春をふっと呼び起こしてくれる一句です。
 また、今回多かった海女の句のなかでも、「浜木綿」と、「母の日」とは、なかなか得られない生活の実感を巧みに表現した句でした。

(黛 まどか)

東京ヘップバーン賞

恋人と思い出集め桜貝  竹添 あゆみ
潮騒や砂に埋もれし風車  中居 美貴
告白は春愁の海で一度きり  近藤 真琴
月の浜君に出会いし咲いた恋  戸田 美香
海に出る満月赤く尾をひけり  恵美 友紀子
潮騒が静かに泣いたイブの夜  柴田 順子
さくら貝娘の掌に乗れば秘密めく   信太 みよ
浮輪して父の背中を追いかける  岩上 真弓
君はもう春の海よりあたたかい  山西 陽子
春うらら光の上に鳥漂う  江口 順子
母連れて母の日の海見せに行く  渡辺 悦子
雷鳴の海辺に響き恋終わる  浦 今日子
呼び捨てにされし海辺の白日傘  緒方 亜希
ぬくもりを手より感じぬ冬の浜  香川 由美子
砂浜でつけた花火は恋心  神山 弘美
流星の海に光るやみな無口  小川 幸子
春の波心のよろいを溶かしゆく  合川 友恵
苺ミルク分け合いながら海祭り  橋本 登貴子
君の眼に映る私と夏の海  伊藤 恭子
貝がらと共に見つけた夏の夢  後藤 葉子
月明かり波間の星に手をのばし  清水 文恵
蟹千匹ささやき合うている干潟  出崎 恭子
しらうおの海に戻せば海の色  斎藤 笠乙鈴
約束を流しに行かん冬の海  高木 眞紀
花火の夜恋のはじまり波しぶき  板倉 由布子
パラソルの数だけこいは海に咲く  市川 雅子
星合ひてテトラポットに潮騒ぐ  木田 恵子
あの海に捨てた恋かも桜貝  小西 智晶
ボートからのばす手のひら夏の海  家城 雅美
砂浜に耳をすませば春の音  松田 美紀子 
 

部門賞

【小学生 -最優秀賞-】

ポケットに貝がらしまい秋が来る  塚原 亜希子
 

【小学生 -優秀賞-】

いせえびはけっこんしきであいましょう  大槻 兼資
春の海音にひかれてうふふふふ  稲垣 有貴
潮風にすずしさのあり船の上  井戸 美知 
 

【小学生 -佳作-】

おーい海さかなのおやよ海の春  おぎの のぶひら
しお風に日焼けをしたよわかめほし  青坂 恵
しおひがりふりむくかおはドロだらけ  なかい はるか
ほたるイカ夜になるとパレードだ  引田 ゆうや
春の海母の心を思い出す  中井 大輔
 

【中学生 -最優秀賞-】

さくら貝去年の夢が箱の中  近藤 伊久魅
 

【中学生 -優秀賞-】

砂浜を裸足で走るラストシーン  吉田 未来
何事もなかったような春の海  西山 早苗
海見えて遠足の列乱れけり  島田 ひとみ
 

【中学生 -佳作-】

夏の海パレットの中から飛び出した  鳥居 祐紀
冬の海君しかいないきれいだよ  加藤 昌子
波の音から始まる七月のカレンダー  立松 千恵香
「浜辺でね」春の初恋待ち合わせ  山田 実香
夕焼け空かもめは空のブーメラン  村松 佐江子
 

【高校生 -最優秀賞-】

垂直に海女が飛び込む春の海  森川 敬子
 

【高校生 -優秀賞-】

風鈴の音に重なる波の音  飛岡 恵
「さようなら」駅でもらった春の貝  伊藤 真弓
いくつかの足跡遊ぶ夏の海  荒木 九十九
 

【高校生 -佳作-】

夏過ぎて少し淋しく寄せる波  中山 絢子
あおいそらあおいうみ今夏が来る  城島 綾
盆の夜そっと浜辺に花を置く  鈴木 歌織
花菖蒲挿せば遥かに海光る  羽村 純子
伊勢の海女春より優し来てうれし  山口 達也

 「ポケット」の句は、貝がらをしまったことで、秋への敏感なこころを見せ、「さくら貝」も、過ぎ去ったこころの想いが、幸せな一句になったものです。
 この二句をくらべると、低学年の二人が、俳句という古くからの型に、こころ自体を実感しているのがわかります。
 「垂直」の一句は、意識的な強い傾向への意欲を感じさせます。

(黛 まどか)

本ページに関する問い合わせ先

三重県 環境生活部 文化振興課 文化企画班 〒514-8570 
津市広明町13番地
電話番号:059-224-2176 
ファクス番号:059-224-2408 
メールアドレス:bunka@pref.mie.jp

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