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みえの文化団体詳細

地域 東紀州地域
団体名 あつまろらい(志原川の環境を考える会)

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志原川

プロフィール 代表    清水 鎮一
会発起人 勝田善二郎、清水鎮一、湊秀司
会員数   20名
結成    平成3年9月 
 

 「さまざまな魚や水辺の鳥、昆虫、小動物が住みやすく、人々の生活が成り立つこと。そしてふるさとの美しい風景があること」を目標として、昔ながらの棹差し舟で舟下りを行っています。

<主な活動> 
平成2年 春   志原川の生き物調査を行う(以降毎年実施)
平成3年9月   「あつまろらい」発足
    12月   「柳川掘割物語」上映(高畑勲監督・宮崎駿製作)
平成4年12月  「近自然河川工法」の講演会を志原公民館で開催
平成8年5月   「あつまろらい」会報1号発行
平成11年7月  地元御浜中学校生徒の舟下り
      8月  フォーク歌手大塚まさじ「水辺と風のコンサート」
平成12年1月  ブライアン・ウイリアムズ氏(琵琶湖近くに住む画家・環境活動家)家族の舟下り
      5月  「健康的(文化的)な川とは」6講座の開催
     10月  名月と胡弓と舟下り(筒井郁子ほかによる胡弓コンサート)
平成13年5月  地域環境保全功労賞受賞(三重県)
平成15年6月  地域環境保全功労賞受賞(環境省)
平成17年10月 新造舟の進水式(二度目の舟造り)
平成18年9月  全国雑木林会議に於いて「赤目の里山を育てる会」が舟下りに参加
平成21年3月  里山フォーラム(赤目の里山を育てる会)に参加
平成22年1月  志原川自然観察会(環境省 近畿地方環境事務所と共同で開催)
平成25年7月  鳥羽市にてアサリ養殖のための視察
記事  志原川は、熊野市と御浜町を流れ、熊野灘にそそぐ全長約7kmの二級河川です。葦(ヨシ)に囲まれたゆったりとした河原では、過去25年間で約170種の野鳥が観測されました。
 かつてはどの場所でもシジミ貝がたくさん採れました。ハゼ、川エビ、ボラなども流域住民の夕餉を楽しませましたが、いまではほとんど見られなくなりました。

 「あつまろらい」は、かつて生息した水辺の生物たちが復活することを願い、護岸の清掃や河川環境の大切さを訴えるための舟下りを10数年間行っています。

 会が発足する前のこと、志原川で育った仲間たちが仲秋の名月の夜に川舟で葦(ヨシ)原を巡りながら“自然には生き物が生き続けられる環境を、子どもたちには自然の中で遊ぶ習慣を“と、語り合いました。
 貴重な動植物、ゆたかな志原川の流れを次世代の子どもたちに受け継がなければいけない。そんな思いが小さな民間グループ「あつまろらい」を立ち上げるきっかけとなりました。

 平成3年12月7日、会発足間もないころ、地元公民館で高畑勲監督、宮崎駿製作の映画「柳川掘割物語」を上映しました。
 地域住民が団結して河川を守るという内容のドキュメンタリーを約160人が鑑賞してくれました。

 また、平成12年5月7日、水辺の木造組立てハウスで、「健康的(文化的)な川とは」と題し、森・植物・鳥・有機農業・水質・景観の6つのテーマで講座を開きました。
 いずれの話も自然とともにある人間として、充実した内容の講座となりました。

 平成15年11月21日には、近自然河川工法の第一人者、福留修文氏(西日本科学技術研究所所長)を招いてミニ講座を開催しました。
 福留氏は、「もう講演する時代ではなく実行する時。川の自然な姿として川の瀬や渕、水際、蛇行が何より大事だ」と述べられました。

 他にも、古くからある棹差し舟や、葦に囲まれた水辺の景観を生かし、歌手や胡弓奏者を招いてコンサートを開催したほか、画家や地元の中学生など幅広い層の方々に舟下りを体験していただくなど、多様な活動を行っています。
 そうした、身近な文化や昔ながらの体験等を通して、ふるさとの美しい風景、ゆったりとした空間に触れていただき、様々な面から自然の素晴らしさや大切さを感じていただけるよう取り組んでいます。

 代表の清水さんは、「河口をみれば川を大切にしているかどうかがわかる。河口は住民の生活程度を表している」と言います。ただ川からゴミを取り除く、川の景観をよくするというのではなく、そこに住む鳥や虫・植物たちにとっていい環境に戻す、「つまり自然との共生です」と力を入れます。

 一番の悩みは後継者がいないこと。かつては大勢いた会員たちも高齢になり現在は20人になりました。5隻あった木舟もいまは2隻になり、船頭も2人になりました。

 20年以上続けてきた、“生き物が育つ川づくりを”の運動を絶やさぬため、自然や生活文化を復旧し守り伝えていくために「志原川を昔の川に戻しましょう。 川を愛する方を広く募集します。」と呼びかけています。

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舟下り
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全景
問い合わせ先  
e-mail atumarorai7@za.ztv.ne.jp
ホームページ http://www.za.ztv.ne.jp/atumarorai7/
取材機関 紀南地域活性化局
登録日 平成26年7月18日

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