金銅装頭椎大刀

こんどうそうかぶつちのたち


金銅装頭椎大刀

指定区分

指定種別

有形文化財(考古資料)

指定・登録日

市町

明和町

所在地

多気郡明和町竹川503

所有者

明和町教育委員会

員数

1口

構造

-

年代

古墳時代後期
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概要

 明和町坂本古墳群の1号墳より出土した金銅装頭椎大刀は、平成9年度の発掘調査により、1号墳の後方部で確認された木棺直葬の埋葬施設の棺内から出土した副葬品で、遺存状態は きわめて良好である。
 大刀は鞘入りの状態で出土し、全長106cmをはかる。柄頭は握り拳状の頭椎と呼ばれるもので、表面は無畦目で、中央に懸通孔が貫通している。柄間には銀線を葛巻し、鍔は卵形で、六窓透かしをもつ。鞘には鞘木材に栃を用い、鞘口、鞘間、鞘尻に分かれ、革下地とし て三層構造の漆塗りがなされている。刀身はX線透過写真で確認でき、鋒はカマス状切先 となるとみられる。古墳から出土した須恵器から、7世紀前半代頃と考えられる。
 金銅装頭椎大刀は、残欠を含めると全国で約120例程度あるが、全体が遺存するものは、千葉県金鈴塚古墳出土品をはじめとした数例に限られる。県内では重要文化財に指定されて いる鳥羽市神島町の伊勢神島祭祀遺物のなかに残欠として2口分あるが、発掘調査出土品と しては初めてである。

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