絹本著色仏涅槃図

けんぽんちゃくしょくぶつねはんず


絹本著色仏涅槃図

指定区分

指定種別

有形文化財(絵画)

指定・登録日

市町

四日市市

所在地

四日市市垂坂町

所有者

観音寺

員数

一幅

構造

-

年代

室町時代(後期)
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関連資料

概要

 縦159㎝、横122㎝、掛幅装。沙羅双樹の下で入滅する釈迦を描く通有の涅槃図である。釈迦が横たわる宝台は釈迦の足下側の面が見える構図で描かれており、古い時代の特徴を有している。宋風の肥瘠の線(ひせきのせん、抑揚がある線のこと)を基に描かれるが、大和絵風な柔味がある。彩色も水絵具を用いて淡白な和味を示しており、樹木、動物等は室町期の絵巻物中に散見するそれらと同じ趣がある。
 巻軸に一部が削り取られた縦4行の墨書がある。それによると、この絵は永禄4(1561)年に芝法眼尊仲が立志して描かれたもので、その際の結縁衆も数多く記されている。銘の末尾には「書写」とあるため、尊仲が制作したものを後に書写した可能性も残されている。芝法眼尊仲は、興福寺支配下の座である南都絵所(なんとえどころ)の絵仏師と考えられる。
 本図は、もと桑名神社(桑名市)の別当寺である神宮寺の什物であったが、享保20(1735)年頃には観音寺の所蔵となっていたことが『桑府名勝志』に記載されている。同書には、巻軸の削り取られた銘が「三崎春日大明神両宮神宮寺法楽舎」と記されていたことを記している。
 本図は、成立年代とその結縁者が知られるとともに、地域のなかでの文化財伝来を考える上でも興味深い資料といえる。

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