絹本著色禅源大済禅師像

けんぽんちゃくしょく ぜんげんたいさいぜんしぞう


絹本著色禅源大済禅師像

指定区分

指定種別

有形文化財(絵画)

指定・登録日

市町

四日市市

所在地

四日市市安島1丁目 四日市立博物館(寄託)

所有者

大樹寺

員数

1幅

構造

-

年代

室町時代(後期)
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関連資料

概要

 縦96.3㎝、横49.3㎝、掛幅装。盛装に威厳を正し、払子を持ち、曲彔(きょくろく、椅子の名称)に座す頂相(ちんぞう、禅僧の肖像のこと)の一般的形式に基づいている。筆法は緻密で丁寧であり、面相は粉地に輪郭面皺等を細線で描き起している。
 「禅源大済禅師」は日峯宗舜(にっぽうそうしゅん)の諡号(しごう、死後に朝廷から送られた名)である。日峯は京都の生まれ、妙心寺中興の祖と讃えられる高僧である。大樹寺は室町期に栄えた寺院で、願主の朝倉備前守が桃隠玄朔を開山に迎えたが、さらに桃隠は、その師である日峯を開山として勧請したのである。本図の伝来はそれを物語る。賛の文面から、文安4(1447)年には日峯が自賛した頂相があり、本図はそれを写したものと推測される。賛を写したのは、妙心寺第30世の珠栄(永禄5、1562年没)である。したがって、本図は室町時代後期の作と思われる。
 室町時代の地方寺院における臨済法統の継承と意識を知るうえで、本図は欠かせない資料といえる。

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