太刀 剣 銘 勢州桑名藤原朝臣村正作 天文二十二年九月

たち けん めい せいしゅうくわなふじわらのあそんむらまささく てんぶんにじゅうにねんくがつ


指定区分

指定種別

有形文化財(工芸品)

指定・登録日

市町

桑名市

所在地

桑名市博物館

所有者

宗教法人 神館神社

員数

2口

構造

-

年代

室町時代(天文22、1553年)
関係サイト
関連資料

概要

 太刀は刃長60.5㎝、反り1.8㎝。鎬造、庵棟。目釘孔1個。茎部形状は千子派独特の「タナゴ腹」を呈する。茎部には「勢州桑名藤原朝臣村正作/天文廿二年九月吉日」の銘がある。剣は刃長39.1㎝、反り無し。両鎬造。目釘孔1個。茎部形状は千子派独特の「タナゴ腹」で、剣のため、両側に膨らんだ形態である。茎部に「勢州桑名/藤原朝臣/村正作/天文廿二年九月吉日」の銘がある。2口ともに佩表鎬地に「神立」の彫物がある。
 室町時代(天文22年)に村正が制作した太刀と剣です。桑名神社・中臣神社が所蔵する2口の奉納太刀(いずれも県指定有形文化財)とは10年の時を経て制作されたものである。いずれにも見られる「神立」の彫は「こうだて」と訓じられ、当資料を所蔵する神舘神社を指す。当社の名は、伊勢神宮神戸に関する神舘(かんだち)があったことに由来するとされている。
 この太刀は、桑名神社・中臣神社蔵の奉納太刀に引き続く村正の作刀例として、室町時代の伊勢国(三重県)における工芸技術の継続を示すものである。また、太刀と剣という別種の武器が同時に制作・奉納されたという点で文化史的意味からも価値が高い。

ページのトップへ戻る