みえの文化びと詳細
地域 | 東紀州地域 |
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名前 | 大西 佐奈
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プロフィール | 紀北町出身の若手画家、大西佐奈さんは現在、地元紀北町を拠点に活動しています。三重県内外で個展やグループ展を多数開催しています。 【略歴】 昭和58年 三重県北牟婁郡紀北町紀伊長島区に生まれる 平成13年 4月 沖縄県立芸術大学美術工芸学部入学 平成16年 2月 フランス国立ソルボンヌ大学付属語学学校 留学 平成17年 2月 同語学学校を卒業し、帰国 平成18年 3月 沖縄県立芸術大学美術工芸学部絵画専攻卒業 平成20年 3月 沖縄県立芸術大学院造形芸術研究科環境造形専修修了 以降、故郷の紀北町に戻り、画家として活動 【個展】 平成19年 1月 1/fのゆらぎ(沖縄県立芸術大学芸術資料館) 平成21年 4月 旅に出る(café CReAM 三重県尾鷲市) 【グループ展】 平成15年 12月 RINGS LINKS (沖縄) 平成19年 11月 ビビッていこぜ。(大阪) 平成23年 3月 ワンダーシート2011入選作品展(東 など多数 【賞】 平成17年 4月 四大学合同芸術祭 優秀賞受賞 平成23年 2月 ワンダーシート2011入選 |
記事 |
三重県南部に位置する温暖な町、北牟婁郡紀北町紀伊長島区のとあるアトリエに足を踏み入れると、大きなキャンバスに独自の世界観を表す若手画家、大西佐奈さんの姿がありました。「こころのなかの風景」「ふたつのレクイエム」「ひとつのこと」など、深みのあるタイトルに導かれながら、不思議な色と空気を放つ抽象画の世界へと入っていきます。穏やかな笑顔で深く、強く、果てしない作品を多数生み出してきた大西さんの世界観に迫ってみました。 大西さんは昭和58年、三重県北牟婁郡紀北町紀伊長島区にて生まれました。地元の高校を卒業後、沖縄県立芸術大学美術工芸学部に進学し、絵画を専攻しました。在学中の平成16年2月にはフランスへ渡り、1年間絵画の世界を極めていきました。彼女は主に抽象画を手がけ、大学在学中から現在にかけて多くの個展やグループ展を開催しています。これまでに生み出してきた作品数は実に300点を超え、人間の身長をも超える大キャンバスの作品も多く見られます。その独特で神秘的な色遣いとタイトルはあらゆる人を引きつけ、想像力をかき立てます。そこには時の流れや日々刻々と変化する精神状態、空気の揺らぎという形ないものが着実に表現されています。 大西さんに絵画に興味を持ったきっかけを訪ねると、「14歳、中学生時代のとある日に突然絵が描きたくなった。今思えば、思春期という不安定な時期に自己を表現する手段を模索していたのかも」と返ってき、「私が絵というものに出会うきっかけとなったあの時の不思議な感情が一体何だったのか。本当に目の前がぱっとひらけたような感情だった。あのころの自分自身を羨ましいと思ってしまうほどの衝撃だった」と続きました。のちに大学進学してしばらくホームシックになったとき、大学の休暇を利用して四国八十八箇所歩き遍路の旅に出たときなど、その時その時の感情を次々と抽象画として生み出してきました。アトリエに置かれているファイリングされた大西さんの作品集はまさに「大西佐奈」というひとつの地球のように思えました。 大西さんは画家活動をする上でひとつの大きなテーマをもっています。それは、現時点で目の前に見えているものから自分が感じているものが、絵画という2次元世界に変わる瞬間に重きを置き、それを見る人に伝えると言うことです。大西さんはこの瞬間がまさに絵というものが生まれる直前の奇跡に当たる部分であるといいます。この瞬間こそが、きっと大西さんが中学生時代に絵に出会ったときの不思議な感情なのでしょう。 アトリエで作業をする大西さん 大西さんの作品 |
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ホームページ | https://sanaonishi.jimdofree.com |
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登録日 | 平成23年4月11日 |