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みえの文化びと詳細

地域 伊賀地域
名前 坂倉 晴彦

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坂倉 晴彦さん

プロフィール 京都府出身。少年期に父の赴任先である名張へ移住。

日本バードカービング協会会員
関西バードカービングクラブ会員
バードカービング木鳥屋工房主宰
記事
 木鳥屋工房をされている緑色の素敵なログハウス前にて、笑顔で迎えてくださった坂倉さんに、バードカービングについて、お伺いしました。

 バードカービングとは、アメリカ先住民がカモ等の水鳥の猟のために、葦などの草を束ねて丸くし、その上に木の枝か草の束を付けて囮としたものが起源とされています。その後1800年代に木で鳥の形を造り、簡単に彩色をしたものを何個か水に浮べたり、ボートで引っ張って水鳥をおびき寄せて狩りに使った「デコイ」となりました。20世紀になり装飾用として精細な細工がされるようになってバードカービングと呼ばれるようになり、アメリカではポピュラーな趣味として定着しており、各地でコンテストが開かれています。日本には1980年代に紹介され趣味として全国に広まっています。

 坂倉さんのバードカービングとの出会いは、昭和63年に公民館が開催したバードカービング講座を受講したのがきっかけだったそうです。半年間の講座終了後、このまま解散してしまうのも、もったいないと、10名ほどのメンバーで「名張バードカービングクラブ」を作りました。当時は、書籍を参考にして、試行錯誤しながら制作をされていたそうです。
 その後、平成4年に百貨店で開催されていたアメリカのプロ作家たちの「アメリカで生まれた鳥の芸術 バードカービング展」をみて、とても衝撃を受けたそうです。それは、バードカービングのなかでも、「リアル・バード・カービング」と言われる手法で、電動グラインダーと多くの種類のビットを駆使し、最後に色づけするものです。
 本物と間違うほど、精巧で美しく作られた鳥たちに、坂倉さんは今まで以上にカービングの魅力にのめりこんでいったそうです。そこで、出展されていた日本人のお一人である清水 正廣さんに教えを受けたいと、山梨の工房を何度も訪ねて技術を磨きました。それと並行して「名張バードカービングクラブ」のメンバーにも、教えるようになりました。

 同年には、「BIRDER」(バードウォッチングの雑誌)に「名張バードカービングクラブ」が紹介され、各地から問合せが殺到して忙しくなっていったそうです。
 平成8年には、日本バードカービング協会設立準備委員を依頼され、協会が立ち上がったのち、協会理事としてバードカービングの普及に努められました。
 その翌年、アメリカ・メリーランド州オーシャンシティーで開催される、ウオード・バードカービング世界大会にアカショウビンの作品を出展し、グリーンリボン賞を獲得。その後は、アメリカのコンペティションや日本バードカービング協会のコンクールに毎年出品し、上級部門での数多くの入賞作品があります。

 バードカービングの材料は、チュペロという輸入材で、年輪が薄くきめが細かくて柔らかいので、カービングに適しています。
 坂倉さんが、今までに制作した作品は、80作あまりになり、制作期間は、大きなものでは6か月から8か月かかりますが、作品ができあがったときは、嬉しさもひとしおだそうです。

 坂倉さんに、バードカービングの楽しさについて伺うと、
「『リアル・バード・カービング』は、鳥だけではなく、虫や魚などの生き物、水辺や花や葉、石なども手作りし、鳥の生活環境の一部をそのまま切り取った形で再現する楽しみにつきます。
 是非、バードカービングの楽しさを体験してみませんか。一緒に楽しみましょう。」
と、笑顔で話してくださいました。


◇今後の予定・・・
 2015年3月6日〜4月5日、とね菓子館(津市本町26−20)2階ギャラリーで個展を開催されるそうです。本物そっくりの鳥たちに会いに来てください。おもわず、手に触れてみたくなりますよ。

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教室での様子
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ミサゴ
問い合わせ先 TEL 0595−63−2677
FAX 0595−63−2677
e-mail cocoaka@asint.jp
ホームページ  
取材機関 伊賀地域防災総合事務所
登録日 平成27年1月8日

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