みえの文化びと詳細
地域 | 伊賀地域 |
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名前 | 川瀬 洋二
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プロフィール | 1937年彦根市生まれの76歳。 呉服屋を営む両親とともに、生まれてすぐ中国へ渡り、幼少期を中国で生活し、戦争の悲惨さを経験する。帰国後、農業に従事し、日本の四季の素晴らしさや厳しさ、大自然の営みを知る。青年期をアメリカで生活したのち、再び帰国。サラリーマン時代に仕事の関係で、ヨーロッパ文化にも影響を受ける。その後、「切り絵」に出会い、40年以上にわたって「切り絵」の普及に携わっている。 「切り絵 みてみて」代表、「影絵 ぼちぼちいこう会」代表、「おきつもを語る会」代表を務めるとともに、ジオラマの企画、制作を行っている。 |
記事 |
記事 ◇活動内容は・・ 川瀬さんが、切り絵に出会ったのは、30歳の時。通勤電車内で、「切り絵教えます」の新聞の三行広告をみて、教室に通い始めたのが最初です。それが、とても楽しくて毎日、毎日大阪の教室に通いました。当時は、先生の指導を聞かずに自分独自の方法によって作品を作り出していく生徒であり、あまりにも独創的であったので、師弟の枠を超えて、先生が川瀬さんのやり方を真似ることもあったそうです。川瀬さんの作品は、温かくて、繊細で、色や形にとらわれないおもしろさがあります。家業である呉服屋で目にした色・柄・染・織など中国・アメリカでの生活、ヨーロッパ文化などが作品に影響しているとおっしゃいます。 以前、奈良県大和郡山市に住んでいた時は、川瀬さんの作品が市制50周年のポスターに起用されるとともに、同市の依頼で8枚組の切り絵葉書も作成しました。また、十二支を切り絵で表現することをライフワークとし、30年以上にわたり講師として切り絵の普及に努めるなど、切り絵に深く関わる取組を続けてこられました。 その後、三重県名張市に転居し、その時に、地域の方が自分の住む町のことをあまり知らないことに大変驚き、「自分が勉強して伝えよう。」と思い、その手段のひとつとして、長年携わってきた切り絵を活用してはと考えました。 そこで切り絵で「名張風物詩100景」を3年かけて完成させました。また、名張の藤堂邸で切り絵による「影絵・藤堂高吉 波乱の一生」の開催や、大来皇女と弟の大津皇子の物語を「ひめみこ物語」と題した23景の切り絵の制作に取り組みました。 名張に30軒ほど残っている江戸時代の建物を中心とした初瀬街道の町並みをダンボールでつくり、表情をつけた人形も200〜300体製作して、町の皆さんに喜んでいただきました。さらに「宇宙戦艦nabari2070」と名付けた60年後の名張をテーマにしたジオラマも作成しました。 名張市の人口は少しずつ減少し、古い町並みもなくなりつつあります。それが、とても残念で、「町の歴史や良いところをもっと知ってもらいたい。」「町を元気にしたい。」という熱い思いがあります。 また、若い世代に今後の名張を引っ張っていってもらいたいという願いもあり、現在、小学生を対象とした切り絵講座を開いておられます。10年後、20年後の自分の住む町に夢を描いてもらえたら嬉しいそうです。 川瀬さんの底抜けに明るく、親しみやすくて、何事にも前向きな人柄ゆえ、たくさんの出会いがあり、その出会いを大切にすることで、年代や性別を超えていろんな方やグループとのコラボレーションも実現してきました。 最近の作品として、名張市の1万分の1の立体模型ジオラマを作成されていますが、自分の住む町全体を鳥のようにながめることができると思うので、是非、皆さんに見ていただきたいとのことです。ジオラマの制作は楽しく、希望される方は、川瀬さんが丁寧に教えてくださいますので、ご連絡ください。 なお、前述の「名張風物詩100景」は、名張市立病院において月替わりで展示され、患者さんの癒しとなっています。皆さんも是非、一度ご覧ください。名張の素敵な風景に出会えますよ。 ◇今後の活動・・ @平成25年6月8日(土)・9日(日) 名張市市制60周年記念行事「やなせ宿5周年祭」において、「やなせ商店街&なばりあかりロード」として切り絵行灯100灯が並び点灯されます。(小学生切り絵講座の皆さんの作品も並びます) ※点灯は8日(土)のみ ■開催場所:名張市旧細川邸やなせ宿 A平成25年6月17日(月)から7月25日(木)まで 「名張風物詩100景」のスライド映写、川瀬さんによる「名張再発見」のお話があります。 ■開催場所:名張市内 よってだーこ各集会所 ※詳細については、下記「問い合わせ先」にご連絡ください。 名張風物詩100景 小学生切り絵講座 |
問い合わせ先 | TEL:0595−68−8507 携帯番号 090−2357−9773 |
y-can17@asint.jp | |
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取材機関 | 伊賀地域防災総合事務所 |
登録日 | 平成25年6月5日 |