フォンタネージ、アントニオ「沼の落日」:X線連動比較画像   作品詳細

フォンタネージは明治時代の初期(1876年)に来日し、テンペラ技法を含む西洋絵画技法を日本に伝えようと努力した画家ですが、体調を崩しわずか2年で帰国しました。描かれた風景の木々や人物などが、エックス線画像では明確に判別することができません。これは、《サンタンヌ教会》を描いた佐伯祐三と同様、フォンタネージも、深みある表現にするために比較的厚めで複雑な絵肌を下塗りの段階で仕込んでいるからです。