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ノートル・ダム橋のアーチ


コレクション

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ジャンル

版画

作者名

メリヨン、シャルル
MERYON, Charles

制作年

1853年

材料

エッチング、ドライポイント・紙

寸法

12.6×16.8

署名

-

寄贈者

-

来歴

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初出展覧会

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作品名欧文

An Arch of the Notre-Dame Bridge, Paris
関連資料

解説

 パリのノートル=ダム橋は、セーヌ川右岸とシテ島を結ぶ橋。古い起源を持つこの橋は原型をとどめていないものの、交通の要衝としての活気は今日に至るまで衰えていない。本作が制作された1853年は、6連アーチから5連アーチへ、橋の改修が行われた年である。
 本作において、画家の目は水面に近い高さからノートル=ダム橋のアーチ越しに、給水塔の基部や両替橋、コンシェルジュリーの屋根を捉えている。アーチの曲線によって画面は大胆に切り取られ、光と闇、開放と閉鎖のバランスが拮抗し、緊張感漂う複雑な画面が構成される。
 シャルル・メリヨンは1821年パリ生まれ。海軍を退役した後、銅版画を学ぶ。都市改造により変容するパリの街並みに幻想を織り交ぜて版画化し、独特の都市観を作り上げた。本作は作家が1850年から5年かけて制作した連作「パリの銅版画」の一枚にして、1864年のサロン出品作。版はたびたび更新されたが、当館が所蔵する作品は、画面下の書き込みから第4ステートであることが判明している。
(鈴村麻里子 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年)

[作品タイトル(フランス語)]
L'Arche du Pont Notre-Dame, Paris

展覧会歴

美術を楽しむ散歩道―三重県立美術館名品展Ⅱ ヨーロッパ版画の散歩道(川越市美術館 2003)

文献

Delteil, Loys, Charles Meryon Le Peintre-Graveur Illustre, Tome 2, Paris, 1907 pl.25 
Delteil, Loys and Harold J.l.Wrght, catalogue raisonne of the etchings of Charles Meryon, New York, 1924 cat.no.25
Schneiderman, Richard S., The catalogue raisonne* of the prints of Charles Meryon, London, 1990 cat.no.28
『版画とボードレール』(町田市立国際版画美術館 1994) no.18-2 p.111
cf. 井上究一郎「『悪の華』の周辺に」『忘れられたページ』(筑摩書房 1971)pp.287-295
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