裸婦
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コレクション |
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ジャンル |
水彩・素描 |
作者名 |
安井曾太郎 YASUI Sotaro |
制作年 |
1914(大正3)年頃 |
材料 |
パステル・紙 |
寸法 |
62.9×48.0(パネル65.2×50.2) |
署名 |
左下:「曽」(朱文方印) |
寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
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作品名欧文 |
Nude |
関連資料 |
解説 |
このパステル画は、たぶん安井がフランス留学中に描いたものであろう。裸婦の描写は力強くて鋭い硬質の線描によって、まるで浮彫りのような立体感にあふれている。また透明感のある青とピンクの色も、線描の強さを増すのにひと役買っている。 安井は、一九〇七年から一九一四年にかけてフランスに滞在し、当時の画壇で神格化されつつあったセザンヌの影響を受けた。この「裸婦」も、われわれにセザンヌの水彩画を思い起こさせるかもしれない。 帰国後の一九一五年に、安井は渡仏中に制作したセザンヌ風の絵画を、二科会展の会場に特別陳列した。それらの色感豊かな作品群は、関根正二や小出楢重などの若い画家たちに衝撃を与え、洋画界に新風を吹き込むことになる。 つまり、この時代の日本の画家たちのセザンヌ風の作品は、安井を介してのセザンヌ理解である場合が多かった。このパステル画は、そうした時代思潮の証言でもある。 (中谷伸生 中日新聞 1989年11月18日掲載) |
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展覧会歴 |
安井曾太郎展(兵庫県立近代美術館 1996) 近代日本の裸婦展(井原市田中美術館 2000) 歿後50年 安井曾太郎展(宮城県美術館、茨城県近代美術館、三重県立美術館 2005)no.147 安井曾太郎の世界 -人物画を中心に― (ふくやま美術館 2014) |
文献 |
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