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箱根双子岳


コレクション

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ジャンル

水彩・素描

作者名

三宅克己
MIYAKE Kokki

制作年

1933(昭和8)年

材料

水彩・紙

寸法

80.3×100

署名

右下:K.Miyake 1933 / HAKONE

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

第9回帝展(東京府美術館 1933)

作品名欧文

Mt. Futago in Hakone
関連資料

解説

明治二十年代に三宅克美(こっき)はイギリス人水彩画家の展覧会を見て衝撃を受け「とても日本で安閉としているときではない」と外国行きを決心し、アメリカへと出発した。アメリカ、ヨーロッパを経て帰国後、三宅は新進の水彩画家として世間の注目を集めることとなる。明治期の日本における水彩画隆盛時代をけん引した三宅であるが、大正・昭和と変化していく美術界の主潮と、その後の三宅の画業はしだいに離れていく。しかし三宅は自然と真摯(しんし)に向き合い、その美をとらえ続けようと研さんを重ねた。この作品では堂々とした山麓(さんろく)と豊かにひろがる緑を明るい色彩で描いている。このとき三宅は五十九歳となっていた。水彩画に出会ったときの衝撃と感動を忘れず、真摯に取り組む画家の姿勢がうかがいしれよう。
(県立美術館学芸員・原舞子)

展覧会歴

第9回帝展(東京府美術館 1933)
水と光の出会い-近代日本水彩画の展開(福島県立美術館 1987)no.93
河上左京と水彩画(山口県立美術館 1990)no.108
みづゑのあけぼの-三宅克己を中心として(徳島県立近代美術館 1991)no.59
イメージの原風景-日本の水彩(福島県立美術館 1993)no.32
自然の美・生活の美-ジョン・ラスキンと近代日本(ラスキン・ギャラリー、郡山市立美術館、神奈川県立近代美術館 1997)no.138
日本の山岳風景画-誕生と展開-(長野県信濃美術館 2000)
生誕140年・没後60年記念 水彩表現の開拓者 三宅克己回顧展 (徳島県立近代美術館 2014)
コレクションによる特別展示 春をまちわびて 美術から考える自然との調和(=エコロジー)(三重県立美術館 2022)

文献

陰里鉄郎『日本水彩画全集 名作篇(1)』(第一法規 1982年)no.30
匠秀夫『日本の水彩画14 三宅克己』(第一法規 1989年)no.17
「名画でたどる美しき日本の風景」1995 可成屋
自然の美・生活の美-ジョン・ラスキンと近代日本(ラスキン・ギャラリー、郡山市立美術館、神奈川県立近代美術館 1997)
日本の山岳風景画-誕生と展開-(長野県信濃美術館 2000)
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