自画像


コレクション

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ジャンル

水彩・素描

作者名

関根正二
SEKINE Shoji

制作年

1918(大正7)年

材料

インク・紙

寸法

26.8×19.2

署名

右下:1918

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

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作品名欧文

Self-Portrait
関連資料

解説

夭折(ようせつ)の画家、関根正二は、豊かな色彩と優れたデッサン力を持っていた。彼の的確に対象を写し取る力はこの自画像においても遺憾なく発揮されている。
 ところで、デッサン力は一朝一夕につくものではないのは当然であるが、正確なデッサンは手順を踏めばだれでもある程度のレベルに達する。その手順とは、この作品のようにすればいい。まず比較的薄い鉛筆で形態を追いながら描く。一回で正確な位置に線を引くことはできないが、何本も線を引いてみるとその中に正確な線らしきものが現れてくる。それを強い線で引き起こすという手順である。関根の場合、強い線をペンで起こし、さらに細部の描写へと踏み込んだ。そして唇や目に淡い色調を施して筆を止めている。この作品は、一見未完のようだが、画面のなかの顔の位置、それに線の濃度が絶妙なバランスを保っているので、完結した作品と見ていいように思う。 (田中善明 中日新聞 1997年10月10日掲載)

展覧会歴

靉光・関根正二展(神奈川県立近代美術館 1967)
関根正二展(白河市歴史民族資料館 1979)
夭折の天才画家 関根正二と村山槐多(小田急グランドギャラリー、大丸エキジビションホール 1981)no.38
関根正二とその時代展(三重県立美術館、福島県立美術館 1986)
二科回顧展(東京・大丸ミュージアム、大阪・高島屋 1995)
瓦と喜怒哀楽(高浜市やきものの里かわら美術館 1997)
生誕100年 関根正二展(神奈川県立近代美術館、福島県立美術館、愛知県美術館 1999)
日本洋画のれきし 三重県立美術館コレクションによる(茨城県近代美術館 2000) no.47
生誕120年・没後100年 関根正二展(福島県立美術館、三重県立美術館、神奈川県立近代美術館 2019-2020)
コレクションによる特別展示 #StayMuseum ステイミュージアム(三重県立美術館 2020)

文献

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