発掘した言葉


コレクション

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ジャンル

彫刻

作者名

向井良吉
MUKAI Ryokichi

制作年

1958(昭和33)年

材料

ブロンズ

寸法

H53.0×W32.0×D30.0

署名

-

寄贈者

作者寄贈

来歴

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初出展覧会

第13回行動展(1958)

作品名欧文

Excavated Words
関連資料

解説

 京都府出身の向井良吉は、日本の抽象彫刻の先駆者の一人として知られる。東京美術学校彫刻科に学ぶが、24歳にして従軍し、戦後は行動美術協会彫刻部の立ち上げに携わった。従来は彫刻に用いられなかったプラスチックや発泡スチロール、合金やアルミニウムを素材として採用し、はかなくも緊張感の漂う独自の作風を作り上げた。
 本作は「記録されざる声」という副題を持つ。記録されず、消えていく声の中に人間の意思、価値を見出そうとする作家の考え方が制作の動機となった[向井良吉「技法問答 彫刻材質の自由な試み―原型に蝋を使って―」『美術手帖』149号、1958年]。立ち昇り、左右に拡がるような彫刻の形には、発され、どこかに消えていった音の響きのイメージを見てとれる。はじめに紙にデカルコマニーの手法で大まかな形が検討され、蝋で形作ったものをブロンズに鋳造して制作された。
(髙曽由子 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年)

展覧会歴

第13回行動展(1958)
向井良吉展(三重県立美術館他 1989)no.1-5
向井良吉展(世田谷美術館 2000)
開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017)
コレクションによる特別展示 #StayMuseum ステイミュージアム(三重県立美術館 2020)
美術にアクセス!―多感覚鑑賞のすすめ(三重県立美術館 2021)

文献

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