弁財天


コレクション

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ジャンル

彫刻

作者名

橋本平八
HASHIMOTO Heihachi

制作年

1927(昭和2)年

材料

寸法

H29.0

署名

底面:平八作(刻書)

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

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作品名欧文

Sarasvati
関連資料

解説

七福神のひとりとして庶民の信仰を集めている弁財天の起源は、インドの聖なる河、サラスヴァティーを神格化した女神にさかのぼる。学問や技芸の神とされるが、仏教に取り入れられ、弁舌の才や福財を授ける天女としても崇拝された。インドで誕生してから仏教とともに日本に伝わり、幅広い信仰を集めていくなかで、さまざまな性格をもつこととなった弁財天は、琵琶を手にする二臂(ひ=腕)の天女形のほか、八臂像、六臂像など多様な姿で造形化されることとなる。琵琶を抱いて座す姿であらわされたこの弁財天は、伊勢市朝熊町生まれの彫刻家・橋本平八の作。平八は熱心に古典研究に励んだといわれ、本作は特に法隆寺金堂の飛天像など、白鳳時代の彫刻の影響が指摘されている。
一方で穏やかでありながらも厳しさを感じさせる弁財天の姿に近代的彫刻を追求し続けた平八らしさをみることもできるのではないだろうか。
(県立美術館学芸員・道田美貴)

展覧会歴

橋本平八と円空展(三重県立美術館 1985)
異色の芸術家兄弟 橋本平八と北園克衛展(三重県立美術館 世田谷美術館 2010)

文献

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