重力 CH-91/GT-56


コレクション

-

ジャンル

彫刻

作者名

チリーダ、エドゥアルド
CHILLIDA, Eduardo

制作年

1991年

材料

インク・紙、糸、切込

寸法

28×20

署名

左下:Chilida/E

寄贈者

-

来歴

チリーダ=レク美術館、エルナニ

初出展覧会

-

作品名欧文

Gravitacio(')n CH-91/GT-56
関連資料

解説

 エドゥアルド・チリーダはスペインを代表する現代彫刻家の一人。屋外に設置され、空間における確かな存在感を保ちながら、周囲の環境と調和する、鉄による幾何学的な抽象彫刻作品で知られる。本作はチリーダが手がけた紙の小品。紙片が重ねられ、糸で吊るされている。
 チリーダは1980年代末より「重力」と題された一連の紙作品を制作し始める。組み合わされた複数の紙片は糸で吊るされて、文字通り、重力によって下に引っ張られている。紙を組み合わせる手法自体は1960年代末のリト=コラージュ(リトグラフとコラージュを組み合わせた技法)作品ですでに試みられているが、「重力」作品では紙の断片がのりで貼り付けられているのではなく、糸でつなげられている。そのため、それぞれの間には空隙が生まれ、光と影が生じ、作品は三次元的な奥行きを持つ。チリーダはここで空間をテーマとしている。「重力」作品は紙を重ね合わせた平面的なコラージュ作品というより、むしろ奥行きを持ったレリーフなのである。
(坂本龍太 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年)

展覧会歴

Eduardo Chillida展(ギャラリーところ、東京 1992.5-6)
エドゥアルド・チリーダ展(長崎県美術館、三重県立美術館、神奈川県立近代美術館 2005)cat.no.D-05

文献

Eduardo Chillida展図録、ギャラリーところ、東京、1992、p.29、cat.no.16
エドゥアルド・チリーダ展(長崎県美術館、三重県立美術館、神奈川県立近代美術館 2005)cat.no.D-05
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