自画像


コレクション

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ジャンル

絵画(油彩画等)

作者名

村山槐多
MURAYAMA Kaita

制作年

1916(大正5)年

材料

油彩・キャンバス

寸法

60.5×50.0

署名

右中央部:槐多

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

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作品名欧文

Self-portrait
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→another explanation
関連資料

解説

  村山槐多はある時点で、赤あるいはガランスを自分の宿命の色ときめたようである。それは比較的はやくて、あるいは画家になる決心より以前すでに意識的に選んだ色彩なのかもしれない。生理にこころよくて落ち着くというには、あまりにも攻撃的な色だからである。それは表向きは血と太陽を指向しつつ、その反面に罪とその浄化を隠した、陰陽二極をあわせもつ運命の色だったといってもいい。《尿する裸僧》の赤はみずからも炎となりつつ、汚れた自己、汚れた世界を猛火によって焼き尽くそうとしている。それにくらべると、この《自画像》の画面を支配する色彩は赤というより紫にちかい。激しく燃えさかるものは、胸中ふかくに秘すれば秘するほど、かえって色にあらわれるという風に。あるいはとおく呼応する夜の闇から浮かびあがってくるかのようだ。暮れなずむ京の空や琵琶湖上の夕暮れにあらわれる紫色。槐多がこよなく愛していた神秘をひめたこの色を、かれがその詩によくとりあげていたことが思い出される。(東俊郎)(三重県立美術館所蔵作品選集(2003)より)

展覧会歴

近代日本洋画の150年展(神奈川県立近代美術館 1966)異色の近代画家たち展(京都国立近代美術館 1967)大正期の洋画展(京都市美術館 1972)日本洋画を築いた巨匠展(神奈川近代美術館 1977)近代洋画の人間像展(山口県立美術館 1980)関根正二と村山槐多展(新宿小田急 1981)村山槐多展(神奈川県立近代美術館 1982)
Paris in Japan : the Japanese encounter with European painting
Washington Univ. Gallery of Art, St. Louis, on Oct. 2-Nov. 22, 1987;
Japan House Gallery, New York, on Dec. 11, 1987-Feb. 7, 1988;
Wight Art Gallery, Univ. of Calif. at Los Angeles, on Feb. 21-Apr. 3, 1988
草野心平ーその人と芸術ー展(いわき市立美術館1995) no.気まぐれ美術館展・洲之内徹と日本の近代美術(成羽町美術館 1997) no.モボ・モガ1910-1935(ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館 1998) no.日本洋画のれきし三重県立美術館コレクションによる(茨城県立近代美術館 2000) no.33未完の世紀-20世紀美術がのこすもの(東京国立近代美術館 2002)再考:近代日本の絵画 美意識の形成とその展開(東京都現代美術館 2004)
佐藤哲三の時代(新潟県立万台島美術館 2008)
美連協25周年記念 日本の美術館名品展(東京都美術館 2009)no.76(p.116)
躍動する魂のきらめき 日本の表現主義(名古屋市美術館 2009)no.1-25
没後90年 村山槐多 ガランスの悦楽(渋谷区立松濤美術館 2009-2010)no.85
コレクション展 物語る美術(三重県立美術館 2011)
画家たちの二十歳の原点(碧南市藤井達吉現代美術館、足利市立美術館 2011)
村山槐多の全貌(岡崎市美術博物館 2011-2012)
コレクションの全貌展(三重県立美術館 2013)

文献

Alison Carroll, The Revolutionary Century. Art in Asia. 1900-2000 ( Australia, 2010) p.45, fig.30.
Jeffrey Angles, Writing the Loveof Boys. Origins of Bishonen Culture in Modernist Japanese Culture, University of Minnesota Press, 2011, p.38.
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