ヴェトイユの春
コレクション |
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ジャンル |
絵画(油彩画等) |
作者名 |
正宗得三郎 MASAMUNE Tokusaburo |
制作年 |
1915(大正4)年 |
材料 |
油彩・キャンバス |
寸法 |
62.0×80.5 |
署名 |
右下:T.Masamune |
寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
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作品名欧文 |
Ve(')theuil in Spring |
関連資料 |
解説 |
作者の正宗は、小説家正宗白鳥の弟で、主に大正期以降の洋画界で活躍し、文筆家としても知られた。 彼が初めてフランスへ渡航したのは三十一歳、一九一四年(大正三)のことだったが、このころわが国の美術界にはゴッホやセザンヌなど後期印象派が盛んに紹介されていた。 渡欧前から印象派に傾倒していた正宗は、フランスではマチスを訪ねて最新の絵画表現を摂取し、帰国の際に日本へ初めてマチス作品をもたらしている。 この作品が描かれたヴェトイユは、モネゆかりのセーヌ川沿いの小さな町。ここで、彼は山本鼎や森田恒友らと同宿し、芸術談義に時を忘れる生活を送った。 リンゴやナシの花が咲き誇る美しい田園風景が、てらいのない明るい色調で描かれて、生気に満ちた青年画家の気持ちの高ぶりを見ることができるようだ。 (毛利伊知郎 中日新聞 1997年5月2日掲載) |
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展覧会歴 |
パリを描いた日本人画家展(パリ、カルナヴァレ美術館、三重県立美術館、神奈川県立近代美術館 1984) no.31 石井柏亭と近代絵画の歩み(千葉県立美術館 1988) no.117 印象派と近代日本絵画展(長野県信濃美術館 1989) 描かれた青春―1910年代がおもしろい―(秋田県立近代美術館 1997) 日本の印象派(下関市立美術館 1999) 日本洋画のれきし 三重県立美術館コレクションによる(茨城県近代美術館 2000) no.54 正宗得三郎展(岡山県立美術館、府中市美術館 2002) セーヌの流れに沿って(ブリヂストン美術館、ひろしま美術館 2010-2011) 正宗得三郎展(府中市美術館 2017) コレクションによる特別展示 #StayMuseum ステイミュージアム(三重県立美術館 2020) |
文献 |
『正宗得三郎画集』(平凡社 1963) 村山鎮雄『正宗得三郎の生涯』(三好企画 1996) p.104 |