\/と題して(コンポジションA)
|
コレクション |
- |
---|---|
ジャンル |
絵画(油彩画等) |
作者名 |
杉全直 SUGIMATA Tadashi |
制作年 |
1961(昭和36)年 |
材料 |
油彩・キャンバス |
寸法 |
147.0×161.0 |
署名 |
右下:直 / SUGIMATA |
寄贈者 |
- |
来歴 |
- |
初出展覧会 |
個展(文芸春秋画廊・フォルム画廊 1961.11) |
作品名欧文 |
Titled \/: Composition A |
関連資料 |
|
解説 |
杉全直は、戦後日本における抽象表現の展開に寄与した画家の一人。東京美術学校在学中、グループ「貌(ぼう)」を結成し、その後、前衛系の団体である美術文化協会の創立にも参加した。初期のシュルレアリスム的絵画から、戦中戦後に作風を変化させ、1950年代半ば以降、純粋な抽象表現を展開。正六角形のフォルムを扱った「きっこう(亀甲)」の作品群はよく知られる。 これは「きっこう」連作が開始された翌年の作。画面上にも題名にもある折れた線分は、六角形の一部とも見なせよう。また、画面の随所に正六角形の断片が見える。作画を模索するなか、自分の絵に常に「六つの濃密な場」があると気づいたのが「きっこう」を生むきっかけであり、そのかたちに「自己存在の証し」「人間存在の印」を感じつつも安易な完結を恐れ、「以来、きっこうの解剖が始まった」という[杉全直「きっこうに憑かれて」『現代の眼』224号、1973年7月]。本作はその真摯な探求を示す一点であり、個展での発表後、翌1962年のヴェネチア・ビエンナーレにも出品された。 (速水豊 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年) |
---|---|
展覧会歴 |
第31回ヴェネチアビエンナーレ(1962) 杉全直展(姫路市立美術館、品川O美術館 1987)no.33 日本洋画のれきし 三重県立美術館コレクションによる(茨城県近代美術館 2000) no.109 開館35周年記念Ⅰ ベスト・オブ・コレクション―美術館の名品(三重県立美術館 2017) |
文献 |
- |