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パリ・ソンムラールの宿


コレクション

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ジャンル

絵画(油彩画等)

作者名

小出楢重
KOIDE Narashige

制作年

1922(大正11)年

材料

油彩・板

寸法

51.5×44.5

署名

左下:N. Koide(') / 1922 / a(') Paris

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

第18回二科展特別陳列(1931)

作品名欧文

At the Ho(^)tel Sommerard, Paris
関係サイト →他の作品解説
関連資料

解説

 小出楢重は1921年8月パリにむけて旅立ち、翌年4月に帰国した。滞欧約半年だが、パリで暮らしたのは僅か二カ月にすぎず、秋というより冬枯れたその季節の印象とともに、小出のパリの思い出に懐かしいものはなかった。絵の舞台となったこの宿はソンムラール街17番地にあり、同じ船でマルセイユに上陸した硲伊之助(1895-1977)と林倭衛(1895-1945)もここに投宿しているから、おそらく日本人画家の定宿的存在だったのだろう。小出はこのホテルの自室の窓からの眺望を、みずから撮った写真をもとに日本に帰ってから描きはじめたようだ。画中の線は斜めにすこしずつ傾いて、かすかな空間の不安定感が、孤独な死を待つだけのパリの老人の視線にどこか似てしまう。色彩は季節の色以上にくすんだ心に同調して淋しげでもある。けれどこの絵に弾む力がないわけではない。油絵はいいものだといおうとして、パリにはまったく失望したというのが小出の流儀なのである。思い出は材料になればいい。描くうちにおもわず筆がのびて記憶をこえた虚実に、よく粘る油絵のリズムが鳴りだす。(東俊郎)(三重県立美術館所蔵作品選集(2003)より)


展覧会歴

第18回二科展特別陳列(1931)
小出楢重遺作展覧会(上野松坂屋 1941)
没後40年記念小出楢重展(梅田阪神百貨店 1970)
小出楢重・鍋井克之展(新宿京王百貨店・梅田近代美術館 1976)
生誕90年記念小出楢重展(西宮市大谷記念美術館 1978)
小出楢重-ある画家の生涯と芸術展(兵庫県立近代美術館 1980)
パリを描いた日本人画家展(カルナヴァレ美術館パリ 1986)
Paris in Japan : the Japanese encounter with European painting
Washington Univ. Gallery of Art, St. Louis, on Oct. 2-Nov. 22, 1987;
Japan House Gallery, New York, on Dec. 11, 1987-Feb. 7, 1988;
Wight Art Gallery, Univ. of Calif. at Los Angeles, on Feb. 21-Apr. 3, 1988
パトロンと芸術家-井上房一郎の世界(群馬県立近代美術館 1998)
日本洋画のれきし 三重県立美術館コレクションによる(茨城県立近代美術館 2000) no.55
小出楢重展(名古屋市美術館、京都国立近代美術館、そごう美術館・横浜 2000、2001)
エトランジェ―異国への眼差し(三重県立美術館 2012)
Paris、パリ、巴里―日本人が描く1900-1945(ブリヂストン美術館 2013)
コレクションの全貌展(三重県立美術館 2013)

文献

児島喜久雄「二科展評」『東京朝日新聞』1931.9(『美術批評と美術問題』小山書店 1936 p.294)
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