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津の停車場(春子)


コレクション

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ジャンル

絵画(油彩画等)

作者名

鹿子木孟郎
KANOKOGI Takeshiro

制作年

1898(明治31)年

材料

油彩・キャンバス

寸法

57.1×39.0

署名

-

寄贈者

鹿子木君子氏・良子氏寄贈

来歴

鹿子木君子; 三重県立美術館

初出展覧会

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作品名欧文

Tsu Station (Haruko)
関連資料

解説

岡山出身の洋画家・鹿子木孟郎は、1896(明治29)年9月、滋賀県彦根中学校から津市の三重県尋常中学校(現・県立津高等学校)に図画教員として転任してきた。
 鹿子木の津時代は、この年から1899(明治32)年春まで3年足らずの短期間で、この間に描かれた作品はわずかしか知られていない。
 しかし、この間に彼は同郷の女性妹尾春子と結婚して津で新婚生活を送ることになり、津は鹿子木にとって生涯忘れ得ぬ思い出の地となった。
 陸橋の上にたたずむ着物姿の女性を描いたこの作品は、記録から1898(明治31)年に津の駅付近で描かれたことが知られる。また、画家自身は元々この作品に愛妻の名を取り、「春子」という題名を付けていたという。
 近景に丁寧な筆致による女性を大きく描き、中景と遠景にスケッチ風の描写による駅構内と市街地を配したこの絵のスタイルは、後年の重厚な鹿子木作品とはかなり趣を異にしている。
 プライベートな場面で描かれたこともその理由だろうが、当時黒田清輝らが発表し始めていた外光派風の表現を鹿子木がこの作品で試みたということもできるだろう。
 画家としての飛躍をめざして模索を続ける青年画家の飾り気のない生の姿を伝える作品である。(毛利伊知郎)(三重県立美術館所蔵作品選集(2003)より)

展覧会歴

没後50年 鹿子木孟郎展(三重県立美術館、神奈川県立近代美術館、京都国立近代美術館、岡山県立美術館1990-91)no.A-7
三重の近代洋画展-三重県立美術館所蔵品による(三重県立美術館1998) no.13
1900:Art at the Crossroads(Royal Academy of Arts, Piccadilly, London、Solomon R. Guggenheim Museum, New York 2000) no.139
鹿子木孟郎展(府中市美術館 2001)
鉄道と絵画(東京ステーションギャラリー、ひろしま美術館、栃木県立美術館、福岡市美術館2003-2004)no.128
美術を楽しむ散歩道―三重県立美術館名品展Ⅰ 日本洋画の楽しみ(川越市美術館 2003)
明治の洋画-解読から鑑賞へ-(茨城県近代美術館 2008)
コレクションの全貌展(三重県立美術館 2013)

文献

荒屋鋪透「主題としての駅-鹿子木孟郎〈津の停車場〉をめぐって」『三重県立美術館研究論集』第2号 1987年
『日本美術全集 第22巻 洋画と日本 近代の美術 II』(講談社 1992年) p.18
児島薫『鹿子木孟郎と太平洋画会 日本の美術352』(至文堂1995年) p.3
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