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山市晴嵐(瀟湘八景より)


コレクション

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ジャンル

絵画(日本画等)

作者名

横山操
YOKOYAMA Misao

制作年

1963(昭和38)年

材料

紙本墨画

寸法

121.0×243.0

署名

右下: 山市晴嵐 / 操 「山」(朱文方印)

寄贈者

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来歴

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初出展覧会

瀟湘八景展(銀座松屋 1963)

作品名欧文

Mountain Village in a Haze ( From ""Eight Views of Xiao-Xiang")
関連資料

解説

 瀟湘八景は、湘水と瀟水が合流してそそぐ洞庭湖周辺の8つの景を描く画題。実景の再現ではなく、季節や気象あるいは人々の営み等を表現することが重視される。中国で成立し、水墨画が盛んになる室町時代以降、日本でも多く描かれた。
 日本画壇の風雲児と評された横山操は、水墨に日本画壇変革の可能性を見出していた。横山の水墨への挑戦は、故郷・新潟を描いた「越後風景展」に始まる。《瀟湘八景》は、そのわずか4か月後に開催された「横山操 屛風絵展」で発表された。伝統的な水墨技法のみならず、濃い膠の使用による光沢ある墨やペインティングナイフの使用など、技法の特定が困難なほどに多様で独創的な技法を用いて伝統的な画題に挑んだ。斬新な技法を大胆に用い、8つの大画面に湿潤な大気や自然現象のうつろいを繊細に展開している。横山が自身の作品に東洋的な精神性を求めていたことは、「水墨は作家の精神を、ギリギリまで追い込んで、心的表現へ導く。」[横山操「独断する水墨」『藝術新潮』242号、1970年、101-103頁]ということばにも表れている。
(道田美貴 『三重県立美術館 コレクション選』 2022年)

展覧会歴

近代日本画の一世紀 1868-1968(アメリカ・セントルイス美術館 1995)
墨の表情-近代日本画にみる名作(石川県立美術館 1998)
日本画*大研究展(三重県立美術館 2018)

文献

野地耕一郎「日本の現代性を問いつづける巨大な『多面体』」『趣味の水墨画』2005.3
村田喜代子「続・気になる絵」(月刊『1枚の繪』2010年11月号)
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