花鳥図


コレクション

-

ジャンル

絵画(日本画等)

作者名

増山雪斎
MASHIYAMA Sessai

制作年

1794(寛政6)年

材料

絹本淡彩

寸法

130×63.0

署名

左上:甲寅仲冬 雪斎寫 「藤氏正賢」(朱文方印)「長洲」(白文方印)

寄贈者

-

来歴

-

初出展覧会

-

作品名欧文

Flowers and Birds
関連資料

解説

作者は、伊勢長島藩の藩主増山正賢、号を雪斎という。江戸時代の論画家は、雪斎のことを「風流抜群の人なり」と称賛を込めて評しているが、漢詩・煎茶・書などさまざまな芸領域で多才をほこった風流人であった。
 画筆を握らせても、大名の余技というには、玄人はだしの腕前をみせている。ことに、花鳥画の分野であざやかな色彩を駆使した華麗な作品で、画家としての名をいまに残している。
 彼の花鳥画は、十八世紀の前半に長崎に渡来した中国の画家、沈南蘋の画風を受け継いだもので、当時としては、ちょうど明治の洋画がそうであったように、きわめて異国的情趣にあふれた、モダンな芸術とみられていた。
 ここに紹介する「花鳥画」は、そうした沈南蘋風のものとは若干趣を異にする作風を示していて、そのためにいっそう関心のひかれる作品である。全体は色彩の代わりに墨の精妙な濃淡で、極めて豊かな諧調に仕上げられている。わたしたちはイメージの世界でさまざまな色付けを楽しむことができるわけである。 (山口泰弘 サンケイ新聞1991年8月4日掲載)

展覧会歴

梅 桃 桜展(石水博物館 2018)

文献

-
English
ページのトップへ戻る