旅路
コレクション |
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ジャンル |
絵画(日本画等) |
作者名 |
小林古径 KOBAYASHI Kokei |
制作年 |
1915(大正4)年頃 |
材料 |
絹本着色 |
寸法 |
133×49.8 |
署名 |
左下: 古径 「古径印」(白文長方印) |
寄贈者 |
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来歴 |
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初出展覧会 |
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作品名欧文 |
Journey |
関連資料 |
解説 |
意外にも、画家は自らが最も得意とするところから失敗していくことがある。流麗な線を得意とする人は、その走る線から流され、光輝ある色彩の画家は、過度の色への依存に陥る。往々にして、技術にのみ偏る画家は、技術に呑(の)み込まれていくようである。 人が感動するのは、技術にではなく、画家の描く対象への厳しいけれども、温かいまなざしなのである。古径の絵画を見ていると、そんなことを考えてしまう。対象の形態を単純化し、清楚(そ)な画面に仕上げた古径芸術の魅力は、実はその寡黙に起因する。 古径を回想する人は、まずその温厚な人柄を偲(しの)ぶ。そして、彼の絵に戻る。ことごとく、芸術は自己の表現に始まって、自己の表現に終わるものなのである。そう古径は語っているのかもしれない。 (荒屋鋪透 中日新聞 1988年12月17日掲載) |
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展覧会歴 |
近代日本画展(桑名市博物館 1988) 石林林響をめぐる画家たち(千葉県立美術館 1990) no.14 近代日本絵画に見る「自然と人生」-風景の発見、そしてその中へ(神奈川県立近代美術館 2004) |
文献 |
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