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美術館 > 刊行物 > 年報 > 2013年度版 > 年報2013 企画展 ア・ターブル!―ごはんだよ!食をめぐる美の饗宴―

B-企画展-

年報2013年度版 【ア・ターブル!―ごはんだよ!食をめぐる美の饗宴―】

2014年3月1日(土)~5月6日(火)

【主催】...三重県立美術館、朝日新聞社

【助成】...公益財団法人三重県立美術館協力会

【担当】...吉田映子、道田美貴

【デザイン】...堀出隼、堀出美沙(株式会社holiday) 

展覧会の内容

 

 「ア・ターブル(à table)!」とは、「ごはんだよ!」と、食事の準備ができたことを知らせ、家族を食卓へと集めるフランス語のかけ声である。本展は、このかけ声の下、誰もが親しみやすい食べ物と食事にまつわる様々な造形作品を集めて展覧し、食をめぐる美術の多様な世界を紹介することを目指した。

 三重県立美術館では、これまでにも、子どもや動物といった身近なテーマを通して多様な表現の世界を紹介する展覧会を企画しており、今回の「食」のテーマ展もまた、そうした取り組みの一つである。多くの身近なテーマのなかでも、食事や食べものを選んだのには、それが、一見、あまりにも卑近で、美術とは相いれないようでありながら、私たちの生活や生命の諸問題を扱う、様々な表現の源泉となっていることに関心を抱いたためである。

 本展では、全国47か所から約170点の作品を集め、各作品は、「厨房」、「食卓」、「夢の中」、そして「美術館」をキーワードとする4つの章に分けられた。これは、歴史や美術の知識ではなく、鑑賞者の記憶や生活感覚を頼りとしながら、楽しんで鑑賞をしてもらうことを意図した。また、会期途中から配布したワークシートは、4章すべてに登場する「パン」というモチーフを手掛かりに鑑賞をすすめる仕掛けとなっていた。

 広報物においては、料理家とデザイナーという異色のユニット、holidayにデザインを依頼し、食卓に集うように多くの人に来場してほしい、という意図を込めたロゴマークを展開した。しかしながら、観覧者数は目標に遠く及ばなかったため、展覧会の内容を正確に伝えながら、多くの人に興味を持っていただけるような広報を、効果的に展開する難しさを痛感することとなった。加えて、会場において作品解説を設けなかったため、展示の諸意図が伝わらなかったことは大いに反省すべき点である。これは、企画段階で各章の要点がしぼりきれていなかったことが要因にある。

 一方、テーマ設定の斬新さと、これまで広く知られていなかった作品を、準備段階での調査を通じて掘り起こし、新たな文脈において光を当てた点に、評価の声が上がった。

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会期中のイベント

 

◎講演会

「美術に見る飲食」

日時:5月3日(土) 14:00-

講師:宮下規久朗氏(神戸大学大学院人文学研究科教授)

場所:三重県立美術館講堂

 

◎ワークショップ

 「絵になるデザート」

日時:3月22日(土) 14:00-

講師:holiday(堀出隼氏+堀出美沙氏)

  

◎スペシャル・ギャラリー・トーク

シェフとめぐる「美の饗宴」

日時:4月6日(日) 14:00-

講師:出口直希氏(ミュゼ・ボンヴィヴァン シェフ)

 

江戸の情報社会と食

日時:3月30日(日)、4月13日(日) いずれも14:00-

講師:畑有紀氏(名古屋大学 国際言語文化研究科 博士後期課程)

 

「酒飯論絵巻」について

日時:4月27日(日)、5月4日(日) いずれも14:00-

講師:伊藤信博氏(名古屋大学大学院 国際言語文化研究科 助教)

  

主な記事等

  

朝日新聞

2014.2.28「食のアート味わう あすから県立美術館、170点結集」

2014.3.2「食がテーマ 企画展始まる」

2014.4.16「食めぐる美のうたげ」小林裕子

2014.4.22「簡略化 想像力を刺激」三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.4.23「理想郷に季節の実り」三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.4.24「空想画に込めた教訓」三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.4.29「絵で辿る食の記憶」三重県立美術館学芸員・吉田映子

中日新聞 

2014.3.9 「美術館だより 古賀春江《素朴な月夜》」 三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.3.16 「美術館だより ジャン=バティスト・ウードリー《果物と野菜の静物》」 三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.3.23 「美術館だより 木村荘八《パンの会》」 三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.4.6 「美術館だより アルフレッド・ル・プティ《洋ナシ、ティエール氏》」 三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.4.13 「美術館だより 川合玉堂《清風涼波》」 三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.4.20 「美術館だより 小林古径《食後》」 三重県立美術館学芸員・吉田映子

2014.5.4 「美術館だより 草間彌生《最後の晩餐》」 三重県立美術館学芸員・吉田映子

産経新聞

2014.4.8 「欲望の美術史 35」宮下規久朗

毎日新聞

2014.3.8 「アート 野田哲也《日記 1996年4月7日 ボストン》」三重県立美術館学芸員・吉田映子

日本経済新聞

2014.4.10「日常的な場 鋭く見つめる」美術評論家・天野一夫

その他

2014.1  『アートボイルド Vol.13』「ごはんだよ!の声とともに、心も幸せで満たそう!」

2014.3.22 『婦人公論 Vol.1397』 「食にまつわる美術作品がいざなう多彩な世界」 木谷節子

2014.6.25  『芸術新潮 2014年6月号』「展覧会の壺 視覚と味覚の絵になる関係」宮下規久朗

 

■主な放映等

日曜美術館アートシーン(NHK教育)、2014.3.30

とってもワクドキ!(三重テレビ)、2014.3.17

 

展覧会図録

 

 

出品作品リスト

 

 

 

 

 

展覧会開催時のページ

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