B- 企画展-1
年報2012年度版 【受贈記念 榊莫山展 詩書画が紡ぐ風雅の世界】
2012年4月7日(土)~5月20日(日)
【主催】...三重県立美術館
【後援】...中日新聞社、NHK津放送局、三重テレビ放送、三重エフエム放送
【助成】...公益財団法人岡田文化財団、公益財団法人三重県立美術館協力会、宝くじ収益充当事業
【担当】...毛利伊知郎
【デザイン】...與語秀樹(ヨゴデザイン)
展覧会の内容
2011年に三重県立美術館は榊莫山氏の遺志により、作品108点の寄贈を受けた。作品寄贈に感謝するとともに氏の逝去を追悼して、榊莫山氏の芸術を回顧する遺作展を開催した。
1926(大正15)年に現在の三重県伊賀市に生まれた榊莫山は、少年時代から書や絵画に関心を抱き、第二次大戦後、辻本史邑に師事して書家としての歩みを始め、日本書芸院展、関西綜合美術展、奎星会展などに出品して注目を集めた。しかし、榊は1958(昭和33)年に所属していた団体を脱退して、以後は個展を作品発表の場とした。その後、「土」、「女」、「樹」などの漢字一文字を大胆に扱った作品を経て、1970年代後半から自身の詩・書・画による作品を発表。こうした作品によって、榊は現代の文人と称されて、おおらかでユーモラスな風貌とともに多くの人々から支持された。
また、書だけではなく、篆刻、絵画、写真なども手がけ、多くの芸術家たちと交流を重ねた。さらに、榊は中国や日本の書史を深く研究し、そうした活動や研究の中で独自の芸術観を確立して、他に例のない独自の芸術世界を築いた。今回の展覧会では、当館に寄贈された作品108点を中心とする代表作によって莫山芸術の軌跡をたどり、不世出の芸術家・榊莫山の全貌を紹介した。
会期中のイベント
特別対談
4月28日(土) 午後2時~午後3時30分
会場 美術館講堂
登壇者 北河原公敬(東大寺第二二〇世別当)、榊せい子(榊莫山氏長女)
参加人数 155名
ギャラリートーク
4月21日(土) 午後2時~午後3時
5月12日(土) 午後2時~午後3時
担当学芸員 毛利伊知郎
参加人数 4月21日(土) 58名、5月12日(土) 83名
主な記事等