はじめに
〈アートカードみえ〉活用事業は、平成15年度、文化庁芸術拠点形成事業により、三重県立美術館と県下の学校・教員他が連携して実行委員会を組織し、学校で利用できる美術鑑賞教育支援教材〈アートカードみえ〉シリーズの作成に取り組んだものです。
この〈アートカードみえ〉の特色としては、先ず、すべて三重県立美術館が所蔵する作品をもとに作成している点です。中でもスタンダードセットは、所蔵品5000点余りの中から教材価値を吟味して選び出した64点をアートカードにセット化したものですが、貸し出し要請に十分応えられるよう、多数作成しました。このことにより、学校での美術鑑賞学習と、美術館で本物の作品を鑑賞する体験が一層密接な関係になることが期待されます。
また、子どもたちに楽しく美術作品に接してもらうために、アート・ゲームについては先進例に学びつつも新しいゲームを工夫・開発したり、パズルをシリーズの中に採り入れたりしました。
さらに、視覚中心の鑑賞だけではなく、「触れることによって感じる」ことを大切にした教材もいくつか工夫しました。
この〈アートカードみえ〉シリーズが、より多くの幅広い子どもたちに活用されること、そして子どもたちが美術に親しむと共に、美術館がより身近なものになることを願っています。
〈アートカードみえ〉活用事業実行委員会
委員長 白 石 和 己