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ごあいさつ

 柳原義達は、フランス近代彫刻の流れに連なる戦後日本の具象彫刻の分野に独自の世界を築いた作家の一人として、高く評価されています。

 1910年、神戸市に生まれた柳原義達は、京都で日本画を学んだ後、ロダンやブールデルの作品写真を見て彫刻家志望に転じ、東京美術学校彫刻科に学んで、1930年代前半から国画会展に作品発表を始め、1939年には新制作派協会彫刻部の結成に参加します。第二次大戦後、1946年から柳原義達は作品発表を再開しましたが、この年には火災のためにそれまでの作品のほとんどを失うという不幸な事件が起こります。

 1951年、東京で開催されたサロン・ド・メ東京展は柳原義達に大きな転機をもたらします。フランス現代彫刻に強い刺激を受けた柳原は、1953年にパリに渡り、彫刻の本質を見つめ直して彫刻家として再出発をはかります。4年ほどの滞在を経て、1957年に帰国した柳原は、大胆なデフォルメとモデリングによる滞欧作《赤毛の女》、《黒人の女》等によって、日本の彫刻界に新たな具象彫刻の可能性を提示しました。

 その後は、《犬の唄》に代表される女性像、鳩や鴉をモチーフとした《道標》シリーズを中心に、柳原義達は緊張感に満ちた造形性を備え、自然や生命の本質に迫ろうとするヒューマニズムに裏打ちされた作品を80歳を越えた現在まで一貫して制作し続けています。

 このたびの展覧会は、初期から最新作にいたる代表的な彫刻作品75点とデッサン53点、デッサン帳8点によって柳原芸術の軌跡を改めてたどり、戦後日本の具象彫刻における柳原義達作品の意義を検証しようとするものです。 展覧会開催にあたり、柳原義達氏御夫妻には多大なご協力を賜りました。また、ご出品いただいた美術館、所蔵家の皆様、資料調査などにご協力いただいた多くの方々、ご協賛いただいた花王株式会社など、関係各位に心から感謝の意を表します。

主催者

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