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ごあいさつ

日本各地で、1年を通じて多くのまつりを見ることができます。日本のまつりでは神聖な空間がつくられ、そこで豊年や無病息災、先祖の冥福などを祈る神事や芸能が行なわれます。

まつりでは、神々のシンボルや、神の姿に変身するための仮面・装束の他、まつりの場やまつりを行なう人々を荘厳するため趣向を凝らした造形物が使われます。仮面、装束、幣、幟、鉾、神輿を初め、花笠に代表されるかぶりもの、せおいもの等多くの造形物は、まつりの中で造形活動が重要な役割を果たしてきたことを示しています。 まつりに使われる造形物は、仮面や衣装のように神聖視された過去の遺品が後世に伝えられる場合もありますが、紙や竹、藁などでつくられる場合、その多くは素材の弱さと美しさを保持する必要から、まつりの度ごとに新調されることになります。まつりの度に繰り返しつくるというこの行為は、まつりに関わる造形活動の大きな特徴の一つということができましょう。

まつりの造形物には各時代や地域の人々の造形意識が強く反映し、時代や地域の違いによる、変化に富んだ造形表現を見ることができます。一方で、時代や地域の違いをこえた普遍的な造形性として、金・銀・白・赤・青・緑などの、まつりの造形物全般に共通する色彩や、まつりというハレの空間を荘厳するための共通のモチーフや図像を見出すこともできます。

この展覧会では、こうした日本のまつりの造形物が織りなす多彩な世界と、まつりと造形活動との様々なかかわりを、「ハレのかぶりもの」「変身・変化(へんげ)」「まつり空間の道具立て」「龍蛇の見立て」という4つのセクションを設けて、東北地方から八重山諸島に至る日本各地のまつりで使われてきた造形物92件によって紹介いたします。

最後に、本展を開催するに当たり、こ協賛いただきました(財)岡田文化財団とアサヒビール芸術文化財団、貴重なご所蔵品をご出品いただきました皆様方、ご協力をいただきました関係各位にあつくお礼申し上げます。

1994年9月

三重県立美術館

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