このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。

あいさつ

このたびの展覧会は,ジェームズ・ティソの全容を紹介する日本で初めての展覧会として開催されるものです。1836年,フランス・ナントに生まれたジェームズ・ティソ(ジャック・ジョセフ・ティソ)の画業の評価は近年急速に高まりつつあり,1984年から85年にかけてロンドンのバービカン・アート・ギャラリー.マンチェスターのウィットワース・アート・ギャラリー,パリのプチ・パレで開催されたティソ展は人々の関心をさらに大きく喚起しました。

ティソと日本とのかかわり合いは,1860年代初めにさかのぼります。ティソは当時ロンドン,パリで流行しはじめた日本の美術工芸品の最も初期の収集家でもあって,マネ,ドガ,ホイッスラーとの親交を通じて養われたいわゆるジャポネズリー(日本趣味)の作品を描いています。日本との,より直接に接触する機会は1867年に開催されたパリ万国博でした。徳川幕府の使節団団長として渡仏した徳川昭武の肖像をティソは描いており,同作品を見いだした池上忠治神戸大学教授による「ティソは昭武のデッサンの教師として任ぜられた」という近年の発表は,ティソ研究の上で注目されています。

展覧会の組織に際しては,しばしば新たな事柄が見いだされる期待があります。本展においてもいままで不明であった傑作の数々の所在が判明,出品展示されています。未だティソの作品を多く見る機会のなかった日本において,本展はティソの理解を深めるとともに,その研究に役立つことを望みます。

本展開催にあたり貴重な作品の出品を賜わった世界各地の美術館,所蔵家の方々,多大な熱意と努力を惜しまず多々の困難を克服し組織にあたられたクリスティーナ・マティヤスケーヴィッチ女史ならびにマイケル・リーガン氏,永年の研究の成果をふまえカタログに序文を寄稿,また出品作品にご助力項いたマイケル・ウェントワース氏に,ここに心から感謝の意を表します。また,本展をご後援下さった外務省,文化庁,フランス大使館,ブリティッシュ・カウンシルに対し厚く御礼を申し上げます。

1988年
主催者

ページのトップへ戻る