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あいさつ

イタリア彫刻は,メダルド・ロッソを橋渡し役として20世紀に入り、アルトゥーロ・マルティーニの清新で大胆な作品群によって,一気に新時代を迎えることとなりました。それまで彫刻に付随していた重苦しい観念は一掃され,人々の率直で新しい感情を表現できる対象としてイタリア彫刻は力強く蘇ったのです。わが国でもよく知られているマリーニ,マンズー,グレコ等が競い合って活躍し,さながら“第二のルネッサンス”ともいうべき華やかな状況を呈しました。そうした中で,ペリクレ・ファッツィーニは,ひときわ異彩を放った彫刻家です。

彼は,近現代の偉大なるイタリア具象彫刻の山脈にあって,全く新しい世界を切り拓いてきました。バロック的躍動感のうちに幻想性と深い精神を表してきたのです。“聖なる衝動”を造形化するその芸術は,我々日本人にとって必ずしも馴染みやすいものではないかもしれません。しかし,エネルギーに満ち満ちた彼の芸術は,現代美術界に大きな影響を与えてきたのです。

本展は,これまでわが国でまとまって紹介されたことのない巨匠ファッツィーニの全貌をファッツィーニ家の献身的なご協力を得,初期の木彫,テラコッタから晩年のブロンズ像に至るまでを,彫刻約50点,ドローイング100余点によって展観いたします。

開催にあたり,こころよく所蔵品を貸与して下さいましたイタリア並びに日本国内の美術館,画廊,個人所蔵家の皆様,ならびにさまざまな形でご支援を賜りました関係者各位に,深い謝意を表明いたします。

1990年

主催者

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