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あいさつ

わが国の近代美術は、ヨーロッパ美術の影響のもとに、それまでの伝統をほとんど省みる余裕のない状態から再出発しました。そしてこのおよそ一世紀のあいだ、世界、とりわけヨーロッパ美術の前衛運動と軌を一にして、自然の対象描写から抽象表現へとすすみ、さらに描く行為そのものの意味や、ものと人間の関係を問う芸術へと、急速な変化をみせてきました。このような20世紀美術の展開によって、写実的な傾向をもつ具象絵画も従来の芸術思想の解体という現実に直面し、その表現や内実を問われています。

一方で、芸術思想の激変と表現の多様化によって、造形芸術のもつ初発性にみちた描くことへの意欲というべき性格が失われつつある現在、絵画芸術の原点であるイメージの表現としての具象絵画に、新たな関心が生まれ始めているのも事実です。世界にたいして開かれた古くて新しいテーマがそこにあるからです。

現代における具象絵画の領域を開拓し、美術館と画家と美術鑑賞者との相互交流をめざして、わたしたちは1985年から具象絵画ビエンナーレを2回開催してまいりました。今回はこれまでの成果を踏まえ、より広く現代の絵画状況全体を見渡しながら、現代の具象絵画の可能性を探るという趣旨のもとに日本画からの参加を求め、さらに≪人の生きる・今≫という統一したテーマを設けました。これは芸術の普遍的なテーマである「人間」と、「今」という時代的社会的状況の交錯する場に、絵画芸術の明日を展望しようとするものです。

主催者

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