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ごあいさつ

昨年11月、松尾芭蕉自らが書き記し、門人野坂が所持していたという『おくのほそ道』が発見されたとの報道が大きな反響を呼び起こしました。その後、この 『おくのほそ道』については、自筆か否かについて論争が起き、この間題を論じた書籍もいくつか出版されて、「奥の細道」が静かなブームとなっています。そして、こうした一連の出来事は松尾芭蕉と「奥の細道」が、今もなお多くの人々から親しまれ、関心を集めていることを改めて印象づけました。

芭蕉は俳諧に高い文学性を与えた俳人として広く知られていますが、生誕地伊賀上野のある三重県にとってはとりわけ重要な人物です。このたびの展覧会は、芭蕉自筆といわれるこの『おくのほそ道』を三重県で公開しようとの意図から企画が始まりました。

展覧会を構成するに当たって、『おくのほそ道』諸本と周辺の文学資料、芭蕉自筆の短冊や懐紙、芭蕉門人たちの俳画等によって、『おくのほそ道』と芭蕉の書跡、芭蕉周辺の世界を紹介するとともに、画題として多くの画家たちが取り上げた芭蕉像や奥の細道図の展開を近世から近代にいたる作品によって概観することといたしました。芭蕉と『おくのほそ道』とを核とする、俳諧と絵画の交叉する世界をお楽しみいただければ幸いです。

この展覧会は、いわゆる自筆本『おくのほそ道』の公開を特別にご承諾いただきました中尾堅一郎氏のご支援によって実現することができました。また、愛知教育大学岡本勝教授と神戸親和女子大学櫻井武次郎教授からは、展示構成や文学資料の選定についてご教示をいただき、展覧会図録にもご執筆いただきました。さらに、貴重な作品をご出品いただきましたご所蔵家の皆様、その他多くの方々から.ご協力をいただきました。これら展覧会開催にご支援をいただきました皆様方に対し深く感謝の意を表します。

1997年10月

三重県
三重県教育委員会
三重県立美術館

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