作家名 | 生没年 | 作品名 | 制作年 | 材質 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ナティビダー・ナバローン | (1961- ) | 私のからだ:鎮痛と恐れ(パートIII)
あなたが私をかばう時、私は安心して休む |
1997 | ミクストメディア | |
ミケル・ナバッロ | (1945- ) | 歩哨都市 | 1993-97 | アルミニウム、亜鉛 | |
カルメン・カルボ | (1950- ) | 厨房 | 1994 | ミクストメディア、セメント、ガラス | |
アルフォンソ・サンチェス・ルビオ | (1959- ) | エンジョイ・ゴルゴタ | 1989 | ミクストメディア・布 | 大山一行氏寄贈 |
アルフォンソ・サンチェス・ルビオ | (1959- ) | 苦み | ミクストメディア・布 | 大山一行氏寄贈 | |
アルフォンソ・サンチェス・ルビオ | (1959- ) | DC III | ミクストメディア・紙 | 大山一行氏寄贈 | |
アルフォンソ・サンチェス・ルビオ | (1959- ) | 無題 | ミクストメディア・布 | 大山一行氏寄贈 | |
アンヘレス・マルコ | (1947- ) | 高速道路(連作『通行』) | 1987 | 鉄、脂 | |
ホセ・サンレオーン | (1953- ) | 黒い十字 | 1996 | シルクスクリーン、エナメルシート・板 | |
ホセ・マリア・シシリア | (1954- ) | 衝立・小さな花々 V | 1998 | 油彩、蝋、紙・板 | |
ホセ・マリア・シシリア | (1954- ) | 蜜蜂の巣箱 III | 1993 | 蝋、ミクストメディア | |
ホセ・マリア・シシリア | (1954- ) | 衝立・小さな花々 IV | 1998 | 油彩、蝋、紙・板 | |
ラモーン・デ・ソト | (1942- ) | 沈黙の建築 IV | 1997 | 鋼 | |
ラモーン・デ・ソト | (1942- ) | 通行の階段 | 1997 | 鋼 |
三重県立美術館では、スペインのバレンシア州と三重県の友好提携を機に、ささやかながら、スペイン美術のコレクションを形成してきました。今回はその内、バレンシアの作家を中心に、1980年代以降のスペイン美術を展示します。
ピカソ、ミロ、ダリらが切り開いたスペインの前衛的な表現の系譜は、内乱(1936-39〉を経て、フランコ政権(1939-75)下にあっても、タピエスやチリーダをはじめとする作家たちによって展開されてきましたが、それが新しい世代の輩出とともに国際的な市場に躍りでたのが、1980年代のことでした。今回展示する作家たちはおおむね、そうした世代に属しています。
そこではたとえば、都市(ナバッロ、マルコ、サンレオーン)、女性の身体〈ナバローン)、建築空間(ソト)、美術史上の主題(カルポ)、自然の形成作用(シシリア、ルビオ)など、さまぎまにアクチュアルな主題が、さまぎまな角度からアプローチされています。それでいてこれらの作品は、単に観念の絵解きで終わることなく、素材となる物質と緊密な対話を交わすことによって、静謐さに浸された中、それぞれが独自の存在感を放たずにはいません。
そしてここに、ムリーリョやゴヤなどから受け継がれたスペインの伝統と、今日の日本とも無縁ではなかろう現在のスペインの状況とが、交差するさまをかいま見ることができるのではないでしょうか。
100の絵画・スペイン20世紀の美術―ピカソから現代まで―(1991)
エルミタージュ美術館展―16-19世紀スペイン絵画 エル・グレコ、ベラスケス、スルバラン、ムリーリョ、ゴヤ…巨匠の時代―(1996)
<移動>-バレンシアの7人展(1997)