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美術館 > 展覧会のご案内 > 常設展(美術館のコレクション) > 1986 > 常設展示1986年度第3期(1986.9-12)

常設展示1986年度【第3期展示】 1986年9月25日(木)~12月14日(日)

第一室 佐伯祐三と昭和の洋画

1923年(大正12)に起こった関東大震災は、日本の社会に大きな打撃を与えたが、美術の分野でも西欧のダダの運動をはじめとする前衛美術が展開してくるようになった。大正期の小出楢重、梅原龍三郎、安井曽太郎らの活躍に続いて、昭和初期にはやはりフォーヴィスムを基調とする1930年協会が、前田寛治、佐伯祐三らによって結成されることになる。また1931年(昭和6)には、その継続的展開と考えられる独立美術協会が、第1回展を開催し、里見勝蔵、三岸好太郎、遅れて須田国太郎、海老原喜之助らが参加した。その後昭和10年代のモダニズムは、十分な開花をみることなく戦争に突入した。戦後は戦争の爪跡を残す金山康喜、靉光、麻生三郎らの重厚な作品を生み出すことになった。

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
小出 楢重 (1887-1931) 裸女立像 1925 キャンバス・油彩
安井曽太郎 (1888-1955) 女立像 1924 キャンバス・油彩
梅原龍三郎 (1888-1986) 山荘夏日 1933 キャンバス・油彩
前田 寛治 (1896-1930) 風景 1924 キャンバス・油彩
前田 寛治 (1896-1930) 裸婦 1928 キャンバス・油彩
里見 勝蔵 (1895-1980) 裸婦 1927 キャンバス・油彩
佐伯 祐三 (1898-1928) 自画像 1917 キャンバス・油彩
佐伯 祐三 (1898-1928) サン・タンヌ教会 1928 キャンバス・油彩
佐伯 祐三 (1898-1928) 新橋風景 1926 キャンバス・油彩  ※
佐伯 祐三 (1898-1928) 米子像   キャンバス・油彩
佐伯 祐三 (1898-1928) 人物、動物スケッチ 1926-27 紙・インク
佐伯 祐三 (1898-1928) 風景 1926-27 紙・インク
佐伯 祐三 (1898-1928) 風景 1926-27 紙・インク
佐伯 祐三 (1898-1928) 銀座風景 1926-27 紙・鉛筆・コンテ・クレヨン
清水 登之 (1887-1945) チャプスイ店にて 1921 キャンバス・油彩
清水 登之 (1887-1945) 風景 1921 キャンバス・油彩
清水 登之 (1887-1945) ロシア・ダンス 1925 キャンバス・油彩
山本 鼎  (1882-1946) 外房しけのあと 1942 キャンバス・油彩
北川 民次 (1894-   ) 海への道 1942 キャンバス・油彩
須田国太郎 (1891-1961) 信楽 1935 キャンバス・油彩
三岸好太郎 (1903-1934) 二人の道化 1931 紙・油彩
海老原喜之助 (1904-1970) 森と群鳥 1932 キャンバス・油彩
牛島 憲之 (1900-   ) 貝焼場 1935 キャンバス・油彩
麻生 三郎 (1913-   ) 母子のいる風景 1954 キャンバス・油彩
靉   光 (1907-1946) とげ抜き 1925 紙・木炭
森 芳雄 (1908-   ) 街角(カイロにて) 1963 キャンバス・油彩
坂本繁二郎 (1882-1968) 1960 キャンバス・油彩
岡 鹿之助 (1898-1978) 廃墟 1962 キャンバス・油彩
荻原 高徳 (1901-   ) アンジュ河岸・パリ   キャンバス・油彩
高畠達四郎 (1895-1976) オーヴェル古寺 1967 キャンバス・油彩
原 精一 (1908-   ) 女達 1963 キャンバス・油彩
中谷  泰 (1909-   ) 陶土 1958 キャンバス・油彩
金山 康喜 (1926-1959) 静物 1951頃 キャンバス・油彩
田中阿喜良 (1918-1982) 父子 1957 キャンバス・油彩
小磯 良平 (1903-   ) 四つの西洋人形 1975 キャンバス・油彩
木内 克 (1892-1977) みつけたポーズ 1954 ブロンズ

第2室 宇田荻邨と京都画壇

古くから文化の中心として、さまざまな美術作品を生み出してきた京都の土地は、明治になっても、相変わらず芸術の都として、無数の画家たちが居住し、目ざましい活躍を行った。三重県出身の宇田荻邨、伊藤小坡らも若い時期に京都に出て、円山・四条派の流れを汲む菊池芳文・契月、そして竹内栖鳳らに師事している。松阪市出身の宇田荻邨は、一貫して京洛の風俗、風物を主題とする清雅な作風の絵画を描き、また伊勢出身の女流画家、伊藤小坡は、伝統的な技法を用いて、日常生活の情景を、やさしく繊細な感覚で捉え、親しみやすい人物画の佳品を遺した。

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
入江 波光 (1887-1948) 五月の海 1935 紙本着色
伊藤 小坡 (1877-1968) ふたば 1918 絹本着色
伊藤 小坡 (1877-1968) 元禄頃美人教示之図 1951 絹本着色
宇田 荻邨 (1896-1980) 黄昏の祇園   絹本着色
宇田 荻邨 (1896-1980) 寒汀宿雁 1939 紙本着色
宇田 荻邨 (1896-1980) 春の池   絹本着色  ※
宇田 荻邨 (1896-1980) 祇園の雨 1953 絹本着色
宇田 荻邨 (1896-1980) 雪の嵐山   絹本着色
上村 松園 (1875-1949) 春秋 1930 絹本着色  ※
歌川 広重 (1797-1858) 東海道(隷書 丸清版) 1847-51頃 木版
川喜田半泥子 (1878-1963) 志野筒茶碗 銘・厚氷   陶器

第3室 ヨーロッパ近代の絵画・彫刻と三重の画家たち

ロマン主義の精神を継承しながらも、フランス19世紀には、新聞、雑誌の発達などによって、石版(リトグラフ)の技法が著しく発達し、銅版もまた新たな展開をみせた。パリの街を少なからぬ狂気を含めて緻密に描いたメリヨン、またフランス象徴主義の第一人者となったルドン、彼の師で特異な版画家ブレスダンらが活躍した。続く20世紀には、シャガール、ブラック、そしてミロらが、油彩画と共に卓れた石版画を制作している。

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
ウィリアム・ブレイク (1757-1827) ヨブ記 1825 銅版画
シャルル・メリヨン (1821-1868) プチ・ポン 1850 銅版画
シャルル・メリヨン (1821-1868) パリ・ノートルダムの給水塔 1852 銅版画
シャルル・メリヨン (1821-1868) 塔・医学校通り 1861 銅版画
ロドルフ・ブレスダン (1822-1885) 鹿のいる聖母子 1871-78 リトグラフ
ロドルフ・ブレスダン (1822-1885) 善きサマリア人 1861 リトグラフ
オディロン・ルドン (1840-1916) ヨハネ黙示録 1899 リトグラフ
オディロン・ルドン (1840-1916) ベアトリーチェ 1897 リトグラフ
オディロン・ルドン (1840-1916) アレゴリー 1905 キャンバス・油彩
ジョルジュ・ルオー (1871-1958) 十字架上のキリスト 1939頃 キャンバス・油彩  ※
ジョルジュ・ルオー (1871-1958) 受難(パッション) 1939 リトグラフ
トゥールーズ=ロートレック (1864-1901) ムーラン・ルージュのイギリス人 1892 リトグラフ
マルク・シャガール (1889-1985) 1956-62 キャンバス・油彩
マルク・シャガール (1889-1985) サーカス 1967 リトグラフ
ジョルジュ・ブラック (1882-1963) 葉・色彩・光 1953 リトグラフ
ジョアン・ミロ (1893-1983) 女と鳥 1968 キャンバス・油彩
ラウル・デュフィー (1877-1953) 黒い船   キャンバス・油彩  ※
モーリス・エッシャー (1898-1972) 秩序とカオス 1950 リトグラフ
モーリス・エッシャー (1898-1972) 物見の塔 1958 リトグラフ
オシップ・ザッキン (1890-1967) 雲への挨拶 1956 紙・水彩
オーギュスト・ロダン (1840-1917) 化粧する女   ブロンズ
アントワーヌ・ブールデル (1861-1929) ベートーヴェン   ブロンズ
林  義明 (1890-1973) 自画像 1917 板・油彩
林  義明 (1890-1973) 千代像 1931 キャンバス・油彩
佐藤  昌胤 (1907-1970) ベランダにて 1940 キャンバス・油彩
中谷  泰 (1909-    ) 横向きの肖像 1939 キャンバス・油彩
中谷  泰 (1909-    ) 陶工 1958 キャンバス・油彩

ギャラリーおよびロビー(彫刻・素画・版画など)

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
元永 定正 (1922-   ) 赤と黄色と 1966 キャンバス・アクリル
高松 次郎 (1936-   ) 水仙月の四日 1984 シルクスクリーン
若林  奮 (1936-   ) 大気中の緑色に属するもののためのデッサン 1982 紙・鉛筆
片山 義郎 (1908-   ) 首(T子の顔) 1976 ブロンズ
柳原 義達 (1910-   ) 赤毛の女 1956 ブロンズ
柳原 義達 (1910-   ) 黒人の女 1956 ブロンズ
柳原 義達 (1910-   ) バルザックのモデルたりし男 1957 ブロンズ
佐藤 忠良 (1912-   ) 賢島の娘 1973 ブロンズ
澄川 喜一 (1931-   ) そぎとそり 1975
江口  週 (1932-   ) 漂流と原形 1981
江口  週 (1932-   ) あるはじまりのかたちⅡ 1984
オシップ・ザッキン (1890-1967) ヴィーナスの誕生 1930 ブロンズ

屋外彫刻

作家名 生没年 作品名 制作年 材質
井上 武吉 (1930-   ) My Sky Hole 1982 鉄・ステンレス
湯原 和夫 (1930-   ) (無題) 1982 鉄・ステンレス
田畑  進 (1944-   ) NOKOSARETA―KATACHI 1982 ステンレス・石
ジャコモ・マンズー (1908-   ) ジュリアとミレトの乗った大きな一輪車 1973 ブロンズ

※印 寄託作品

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