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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.25~34) > 川喜田半泥子展にちなんで

川喜田半泥子展にちなんで

財界等で活躍しながら、陶芸、書画、建築、写真資料など、多方面で芸術的才能を発揮した半泥子の全貌に迫る【川喜田半泥子のすべて】展は、多治見、東京、横浜、萩を巡回、各地で好評を博し、最終会場の三重県立美術館で開催されました。

 

三重県津市には、半泥子が昭和21年に創設、現在も作陶が続けられている広永陶苑や、半泥子が眠る玉保院納所道場等、半泥子ゆかりの場所があります。展覧会観賞後に、これらの地を訪れ、あるいは半泥子考案といわれる”ブラックカレー”や、半泥子が揮毫した看板を掲げる半泥子贔屓の料亭で食事を楽しみ、展覧会では紹介しきれなかった半泥子の世界を探求された方も少なくないようです。さらに、昭和5年、半泥子が私財を投じて創設した財団法人石水会館(公益移行認定を受け、「公益財団法人 石水博物館」に名称変更)を母体とする石水博物館では、関連企画として「川喜田半泥子交遊録-祖母・師・友-」(8月8日まで)を開催、半泥子の幅広い”交遊”関係を示す興味深い資料が多数紹介されました。2つの企画展をあわせてご覧いただくことで、より深く半泥子の世界を堪能していただけたのではないかと思います。

 

ところで、来年、新石水博物館が誕生することをご存じでしょうか。川喜田家伝来の収蔵品とともに半泥子作品を常設、1階展示室では企画展も開催する予定です。先述の半泥子ゆかりの地に、緑に囲まれた魅力的な博物館が加わり、この地では、【川喜田半泥子のすべて】展終了後も、さらに強力に半泥子の魅力が発信され続けることでしょう。半泥子の自邸と窯があった千歳山で半泥子の世界に浸る、という贅沢な体験ができる日も、そう遠くはありません。(Mm)

【川喜田半泥子のすべて】展会場風景

【川喜田半泥子のすべて】展会場風景


緑に囲まれた千歳山の新石水博物館

緑に囲まれた千歳山の新石水博物館。
2階には半泥子設計の山里茶席を燃した展示コーナーもある。

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