「この展示室の中で、いちばん静かだな~と思う作品は?」 「この絵かな。だって、いぬが寝ている時はすーすーいっているから、しずかだとおもう」 「『シュッシュッシュ』という音がイメージできる絵はどれ?」 「この絵。こことかが(画中の線を示しながら)、カッター使って紙とか切ったときみたい。カッターとか、はさみとかで切ったりするときって、シュッて感じがするでしょ?」 きっとこんな質問をされて展示室の作品に目を向けたことはないのではないでしょうか。この質問も答えも、実際にこどもひろばのなかで交わされた言葉なんです。 子どもたちが美術館にやってくるほとんどの理由は、「大人に連れてこられたから」でしょうか。大人の場合、展覧会に興味を持ちその展覧会を見てみたいと美術館に足を向けるわけですが、子どもの場合「見てみたい」という、そもそもの作品を見ようとする気持ちが少ない場合がほとんどです。そこで、そんな子どもたちの気持ちをゲームや遊びの要素を利用して、子ども自身が作品を見てみたくなるようにとプログラムを計画したのが「こどもひろば」なのです。 子どもたちに「見る楽しさ」を知ってもらうことはもちろんのこと、「子どもたちと美術館に来る楽しさ」を大人に知ってもらうのも、このプログラムの大きな目的です。子どもの目だから発見できる楽しいこともあれば、経験豊富な大人の目だから理解できる作品もあります。それらを共有し、なおかつ自分の感覚で美術館を楽しんでもらえるように教育活動を行っていくことは、今後重要な働きかけになってくるのではないでしょうか。そして、そのきっかけをつくるのが、この活動というわけです。 毎回手を替え品を替え、色々な方法で美術館を楽しんでもらっている「こどもひろば」。ぜひ一度ご参加くださいね。(Nk) (今後の予定) 第1週・キカクテンを楽しみ隊(2時間プログラム)企画展に関連したお話を聞き作品をつくるプログラム。 対象:小学生8/2 2009年2/7、3/7
第2週・ジョウセツテンであいましょう(1時間プログラム) 常設展示室の作品をゲームやおはなしをしながら鑑賞するプログラム。対象: 3歳~10歳(1人で参加できる子) 8/9、2009年1/10、2/14、3/14
第3週・オヤコでビジュツカン(1時間プログラム) 美術館スタッフと一緒に親子で美術館をまるごと楽しんでもらうプログラム。対象:3・4・5歳児と保護者 8/16、2009年1/17、2/21、3/21
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