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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > Hill Wind (vol.11~24) > 金刀比羅宮 書院の美―応挙・若冲・岸岱から田窪まで 美術館ニュース Hill Wind 18(2008年3月)

金刀比羅宮 書院の美

2008年4月26日[土]-6月8日[日]

 

「こんぴらさん」の名で広く親しまれている香川県琴平町の金刀比羅宮は、農業・殖産・医薬・技芸そして漁業、航海など広汎な人徳をもつ神様としてひとびとの信仰を集めています。一方で、歴代の別当や宮司たちが学芸を尊重し、積極的に庇護したことから、金刀比羅宮は「美の宝庫」としての重要な役割も担ってきました。意外に思われる方もおられるかもしれませんが、日本の登録博物館第1号は、実は、金刀比羅宮の宝物館・学芸参考館なのです。

 

文化や芸術を積極的に支援するその姿勢は、現在の金刀比羅宮にも受け継がれ、「信仰」と「文化」の融合を目指す「琴平山再生計画」が進められてきました。「琴平山再生計画」の「文化ゾーン」(表書院・椿書院・高橋由一館・新茶所『神椿』)の整備完成を記念して、今回、本来門外不出の文化財の数々公開が叶うこととなったのです。三重県立美術館で開催される「金刀比羅宮 書院の美」展は、江戸時代を代表する絵師・円山応挙の代表作・表書院襖絵、伊藤若冲、岸岱による通常は非公開の奥書院襖絵、「林檎の礼拝堂」で知られる美術家・田窪恭治氏が制作を進めている椿書院襖絵を大規模に移動する画期的な展観となります。あわせて、近代洋画の先駆者・高橋由一が同宮に奉納した27点にもおよぶ油絵作品、さらに和船、絵馬などの金刀比羅宮庶民信仰資料もご紹介します。

 

本展は、三重県立美術館終了後は海を渡り、フランス国立のギメ東洋美術館で開催される予定です。国内最後となるこの機会をぜひお見逃しなく。(Mm)

円山応挙《遊虎図(水呑みの虎)》

円山応挙《遊虎図(水呑みの虎)》

※この記事は2008年3月15日発行「Hill Wind 18」に掲載されたものです。
 
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