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第4室 元永定正の作品

1922(大正11)年、伊賀生まれの元永定正さんは、今年11月の誕生日には84歳を迎えます。しかし、元永さんは、今も年齢(?)からは想像できないほど旺盛な活動を展開されています。

 

昨年夏には、長野県信濃美術館で大規模な個展が開催されました。また、一昨年には、松尾芭蕉の生誕360年を記念した谷川俊太郎・賢作さん父子と共演した伊賀市でのイベントで、巨大な作品を即興制作して関係者を驚かせました。

 

絵画だけでなく、立体造形、絵本、パフォーマンスなどにも及ぶ多彩な創作活動、絵具を流した1960年代までの作品と明るいユーモアに満ちた作品に代表される70年代以降の絵画、芸術に対する独自の姿勢等々、元永さんのこれまでの活動は戦後の日本美術の中でも際だって個性豊かなものでした。その作品と生き様は私たちに大きな刺激と活力を与えてくれます。

 

三重県立美術館では、開館の際に絵具流しによる《赤と黄色と》(1966年)、1971年の大作《Nyu Nyu Nyu》を収蔵しましたが、1991年に開催した個展などを通じてコレクションを増やしてきました。しかし、元永さんの作品には150号、200号という大作が多いこともあって、まとめて展示する機会がなかなかありません。今回の展示では、当館に収蔵されている比較的近年の大作を中心にご紹介します。

 

ところで、元永さんの作品にはカラフルな「色玉」がよく登場します。近年の個展では、色玉をモチーフにした絵画作品と床面に敷いた木製の色玉によるインスタレーションも発表されています。

 

最近、改めて気づかされたのですが、この色玉に元永さんは人間の営みを重ね合わせています。「私たちの人生もこの小さな色玉のように、いろいろなこと柄に出会いながらそれでも前に進んで行くたくましさが大切なのではなかろうか」と元永さんは言います。この前向きな生に対する姿勢、これこそが元永作品の魅力の根源にあるのではないかと感じ入った次第です。

 

(Mi)

 

年報 三重県立美術館コレクション展(2006.3)

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