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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > ひる・うぃんど(vol.21-30) > ひる・うぃんど(vol.27) 1989.7 森本孝「ひる・とおく」 三重の子どもたち展

ひる・とおく

 昭和から平成の新しい時代に元号も改まり変革の時代を迎えようとしている。社会経済環境の変化の進むなかで三重県では21世紀を展望した郷土三重の一層の飛躍を着実なものとしていくために、県政の各分野にわたって新しい施策の導入に努めている。新たな飛躍と新しい時代へのチャレンジのために「文化・教育」、「活力」、「健康・福祉」の3分野に重点を置いて数多くの事業がスタートし、“グレードアップ三重”の実現に努めているところである。とりわけ教育・文化の分野ではふるさとづくりを進めるために一村一文化おこし事業や文化の爽風(かぜ)おこしキャンペーンなど地域活性化のための施策が展開されようとしている。特に平成元年度は「文化おこし元年」と位置づけ国民文化祭の展開される平成6年度を当面の目標に地域文化の創造、育成機運の啓発運動とし、これらのキャンペーンが予定されている。

 

 当館では、開館以来県民に親しまれる特色ある美術館として歩みを続けているが、新年度から、特に普及活動の充実を図ることとしている。近年になって様々なニューメディアが普及しているが、その一つに美術館や博物館等に収蔵されている作品の先端的映像システム(ハイビジョン)化が話題となっている。ハイビジョンはそれら展示システムにとって替わる可能性を持った機器である。当館へ導入を考えるとき、実用段階に入ったとはいうもののソフト、ハード面において問題がないわけではない。当面は来館者のニーズに合った映像を選択出来る形でのビデオを設置することが必要と考える。近い将来県民サービス分野から調査を進め、多様化する県民の文化的欲求に応えることが課題である。

 

(浜口大蔵・三重県立美術館次長)

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