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美術館 > 刊行物 > HILL WIND > ひる・うぃんど(vol.1-10) > ひる・ういんど 第1号 新美術館と津の町

ひとこと

新美術館と津の町

原 歌 (主婦)

 新しい美術館の前に立って、やっと津にも素晴しい所が出来たと晴々した感激を味う。

 

 ゆるやかな丘の起伏を、うまく利用した近代的な建物と、緑の樹木の組み合せ。ゆったりした敷地には、野外展の場もある。

 

 美術館は、建物ばかり立派に作っても中味が空っぽでは‥‥と言う人がある。でも、それは兎小屋住民的発想だと思う。

 

 美術館とか、博物館とか公共の建物は、二十年先き、三十年先き、百年先きを見越して十分な規模と、設備を持った美しいものでなければならない。

 

 たった一点の名画があるだけで、世界中から、人々が訪ねて来ることもある。収蔵品はゆっくり年月をかけて、良い物を集めればいい。居ながらにして、世界の名画や名品を鑑賞出来る為には、それだけの完全な容れ物が必要だ。掛け替えのない美術品を置く為には財政的に多少の無理をしてでも、万全の対策をして、しすぎるということは無い。

 

 この美術館で、これから開かれる沢山の展覧会のことを想うと、期待に胸がはずむ。

 

 美術館というものが、一部の美術愛好家とか、その専門家と言われる人々の為だけの、浮き上った存在にならないように、津市民ばかりでなく、県民みんなの身近な所になってゆくような努力が必要とも感じる

 

 又、この美術館のあたりだけが、文化的で美しい所ということでなく、駅の周辺も、町中の商店街、繁華街等も同じ様に、美しく調和のとれた、緑の多い津の町に、変ってゆくことを希っている。

 

 

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