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B−企画展9
歿後六十年記念

【中村彜展】

1984年10月13日(土)〜11月25日

【主催】…三重県立美術館+(財)岡田文化財団+中日新聞
【後援】…全国美術館会議
【協賛】…茨城県立美術博物館

【担当】…牧野研一郎+山口泰弘

◎中村彜は、明治時代の素朴な西洋崇拝が影をひそめ、日本の洋画擅が主体性に目覚め、ようやく日本独自の洋画を開拓しつつあった大正時代を代表する逸材として知られている。求心的な自己表現をもとめて傾倒したレンブランドの影響を感じさせる初期の自画像、ルノワール風の官能的な色彩美にあふれる中期の女性像や有名な「エロシェンコ氏の像」、そして晩年、理知的で沈静したセザンヌの構成美の世界への没入みせる静物画へと、彜の作風は、よりどころを変えながら年を追ってめまぐるしく変貎していく。しかしヨーロッパを実地に体験したことは一度もなく、そればかりか、宿病の結核のため生活の大半を病床に過ごした彜の絵には、変転する外貎にもかかわらず、心の底でじっと見据えた"悠久感""無限感"が深くにじみでている。

◎本展では、中村の後60年を記念し、茨城県立美術博物館の協力を得て、代表作132点を展示した。なお、本展は、神奈川県立近代美術館との協同企画である。

出品目録

番号  作品名  材質・技法  寸法(cm)  製作年  所蔵者

1 ランプのある室内 裏面河辺の風景 油彩・板 22.2×33.0 22.8×33.0 1907(明治40年)頃
2 風景 油彩・キャンヴァスボード 23.9×32.7 1907(明治40年)頃
3 裸婦習作 油彩・麻布 80.0×61.0 1908(明治41年) 茨城県立美術博物館
4 老婆 油彩・キャンヴァスボード 32.9×23.7 1909-10(明治42-43年)頃
5 帽子を被る自画像 油彩・麻布 45.5×33.2 1909年(明治42年)頃
6 ハンチングを被る自画像 油彩・キャンヴァスボード 32.8×23.7 1909-10(明治42-43年)頃 茨城県立美術博物館
7 自画像 油彩・麻布直径 27.0(円窓) 1909-10(明治42-43年)頃
8 帽子を被る自画像 油彩・麻布 80.5×61.0 1910(明治43年) ブリヂストン美術館(石橋財団)
9 海辺の村(白壁の家) 油彩・麻布 60.7×83.0 1910(明治43年) 東京国立博物館
10 顔 油彩・板直径 26.0(円窓) 1910(明治43年) 福岡市美術館
11 女 油彩・麻布 80.6×72.5 1911(明治44年) 水府明徳会
12 女 油彩・麻布 45.5×38.0 1911(明治44年)
13 静物 油彩・麻布 45.5×60.6 1912(明治45年) 福岡市美術館
14 牛乳瓶のある静物 油彩・麻布 33.7×45.7 1912(明治45年)頃
15 雪 油彩・板 24.0×33.0 1912(明治45年)頃 水府明徳会
16 風景 油彩・板 23.1×33.0 1912(明治45年)頃
17 木立風景 油彩・麻布 45.5×60.5 1912(明治45年)頃 茨城県立美術博物館
18 少女像 油彩・麻布 44.4×37.2 1912(明治45年)頃
19 帽子を被る少女 油彩・麻布 41.0×31.7 1912(明治45年)
20 少年像(相馬安雄氏像) 油彩・麻布 53.0×40.8 1912(明治45年)
21 自画像 油彩・麻布 45.6×37.8 1912(明治45年)頃
22 自画像 油彩・麻布 41.0×32.0 1912(明治45年)頃 水府明徳会
23 自画像 油彩・麻布 45.5×38.2 1912(明治45年)
24 友の像 油彩・麻布 116.5×80.0 1912(明治45年)頃
25 T氏厳父の肖像 油彩・麻布 54.3×45.1 1913(大正2年)
26 T氏母堂の肖像 油彩・麻布 54.2×45.3 1913(大正2年)
27 少女 油彩・麻布 53.0×45.5 1913(大正2年)頃
28 婦人像 油彩・麻布 80.0×116.5 1913(大正2年)頃
29 静物 油彩・麻布 45.6×60.5 1913-14(大正2-3年)頃
30 q静物 油彩・麻布 37.9×45.5 1913-14(大正2-3年)頃 茨城県立美術博物館
31 少女 油彩・麻布 45.5×38.0 1914(大正3年)頃
32 少女裸婦 油彩・麻布 80.2×60.6 1914(大正3年) 愛知県文化会館美術館
33 少女下図 油彩・板 27.2×21.7 1914(大正3年)
34 少女 油彩・麻布 69.5×65.5 1914(大正3年)
35 風景 油彩・麻布 38.0×45.5 1914(大正3年)頃
36q 大島風景 油彩・キャンヴァスボード 23.0×31.0 1914-15(大正3-4年)
37 大島風景 油彩・キャンヴァスボード 23.7×32.8 1914-15(大正3-4年) 茨城県立美術博物館
38 大島風景 油彩・麻布 45.6×60.7 1914-15(大正3-4年)
39 秋広由太郎 油彩・板 22.1×15.8 1914-15(大正3-4年)
40 幼児 油彩・麻布 35.0×45.0 1915年(大正4年)
41 静物 油彩・キャンヴァスボード 23.6×32.8 1915年(大正4年)
42 静物 油彩・キャンヴァスボード 32.5×23.5 1915年(大正4年)頃
43 静物 油彩・キャンヴァスボード 23.5×32.5 1915年(大正4年)頃
44 静物 油彩・キャンヴァスボード 15.3×22.5 1915年(大正4年)
45 静物(芍薬)裏面・静物(果実) 油彩・板 24.5×33.5 1915年(大正4年)頃 水戸市立博物館
46 静物 油彩・キャンヴァスボード 23.5×32.5 年代不詳
47 自画像 油彩・麻布 45.5×37.5 1916(大正5年)頃
48 静物 油彩・麻布 43.0×53,0 1916(大正5年) 茨城県立美術博物館
49 田中館博士の肖像 油彩・麻布 72.5×60.5 1916(大正5年)
50 裸体 油彩・麻布 99.8×80.5 1916(大正5年) 茨城県立美術博物館
51 静物(花) 油彩・板 17.8×11.8 1916(大正5年)
52 アネモネ 油彩・キャンヴァスボード 24.0×33.0 1916(大正5年)頃
53 静物 油彩・キャンヴァスボード 23.5×32.7 1916(大正5年)
54 新宿郊外 油彩・板 22.2×15.5 1916(大正5年)
55 梅雨の頃 油彩・板 32.7×23.5 1916(大正5年)頃
56 落合の秋 油彩・板 25.5×15.8 1917(大正6年)
57 静物 油彩・麻布 32.0×41.0q 1917(大正6年)
58 静物 油彩・板 26.2×32.0 1917(大正6年)頃
59 バラ 油彩・板 15.4×22.1 1917(大正6年)頃
60 玉ねぎ 油彩・麻布 22.0×26.8 年代不詳 水戸市立博物館
61 ダリヤの静物 油彩・板 33.0×24.0 1917(大正6年)頃
62 苺 油彩・板 31.0×40.0 1917(大正6年)頃
63 西巻時太郎氏像 油彩・麻布 45.4×33.3 1917(大正6年)
64 いちじく 油彩・麻布 21.0×26.7 1917(大正6年)頃
65 庭園 油彩・板 20.0×32.0 1918(大正7年)頃
66 画室の庭 油彩・麻布 49.5×45.0 1918(大正7年)頃
67 風景 油彩・麻布 21.0×16.0 1918(大正7年)頃
68 静物 油彩・麻布 65.1×53.0 11919(大正8年)
69 平磯 油彩・麻布 40.0×52.0 1919年(大正8年)
70 平磯海岸 油彩・板 24.0×32.7 1919年(大正8年)
71 洲崎義郎氏の肖像 油彩・麻布 83.0×64.0 1919年(大正8年)
72 ダリヤの静物 油彩・板 49.2×44.5 1919年(大正8年)
73 雉子の静物 油彩・麻布 57.5×49.5 1919年(大正8年) 茨城県立美術博物館
74 静物 油彩・麻布 41.0×31.8 1919年(大正8年)頃
75 数藤先生の像 油彩・麻布 80.0×61.0 1919年(大正8年)頃
76 風景 油彩・板 24.0×33.0 1919-20(大正8-9年) いなり記念館
77 男の顔 油彩・麻布 45.5×37.7 1920(大正9年) 茨城県立美術博物館
78 増子喜一郎氏像 油彩・麻布 52.8×40.9 1920(大正9年)頃 早稲田高等学校
79 ルノアール「風景」模写 油彩・板 23.4×33.0 1920(大正9年)
80 エロシェンコ氏の像 油彩・麻布 45.0×43.0 1920(大正9年)
81 花 油彩・麻布 45.5×33.7 1920(大正9年) 中野美術館
82 女 油彩・麻布 45.5×45.3 1921(大正10年) パーフェクト・リバティー教団
83 椅子によれる 女油彩・麻布 45.5×37.7 1921(大正10年)頃
84 自画像 油彩・板 18.5×23.2 1921(大正10年)頃
85 自画像 油彩・板 23.5×33.0 1921(大正10年)頃
86 自画像 油彩・板 12.7×17.3 1921(大正10年)頃
87 自画像 油彩・厚紙 18.0×14.0 1921(大正10年)頃
88 婦人像 油彩・麻布 45.5×33.5 1922(大正11年) 三重県立美術館
89 髑髏のある静物 油彩・麻布 35.0×25.0 1923(大正12年) 三重県立美術館
90 髑髏のある静物 油彩・板 33.0×23.0 1923(大正12年)
91 花 油彩・麻布 61.0×50.0 1923(大正12年)
92 カルピスの包み紙のある静物 油彩・麻布 60.7×50.0 1923(大正12年) 茨城県立美術博物館
93 向日葵 油彩・麻布 52,3×45.0 1923(大正12年)
94 花 油彩・麻布 56.7×32.5 1923(大正12年)
95 髑髏を持てる自画像 油彩・麻布 101.3×70.6 1923-24(大正12-13年) 大原美術館
96 老母像習作 油彩・紙 22.1×14.9 1924(大正13年) 茨城県立美術博物館
97 老母像下図 油彩・板 22.7×15.5 1924(大正13年)
98 室田義文氏 油彩・麻布 72.7×60.5 1924(大正13年)
99 花 油彩・板 31.4×23.9 1924(大正13年)
100 信州穂高村風景 パステル・紙 31.8×49.5 1914(大正3年) 茨城県立美術博物館
101 少年 コンテ・紙 27.0×17.5 1914(大正3年)頃
102 大島風景 墨・紙 14.5×19.9 1914-15(大正3-4年) 茨城県立美術博物館
103 海辺 墨・紙 17.3×26.0 1914-15(大正3-4年)
104 大島スケッチ 裏面・婦人像 墨・紙 鉛筆・紙 18.0×22.5 22.0×14.5 1914-15(大正3-4年)
105 自画像 コンテ・紙 20.0×10.0 1915(大正4年)
106 自画像 墨・紙 25.7×18.0 1915(大正4年)頃 東京国立近代美術館
107 庭の一隅 パステル・紙 21.7×13.3 1916(大正5年)
108 犬 パステル・紙 22.8×25.9 1916(大正5年)頃
109 ダリヤと壺 パステル・紙 22.5×19.0 1918(大正7年)頃
110 二人の裸婦 コンテ・紙 19.7×14.6 1918-19(大正7-8年)
111 海草採り コンテ・紙 9.0×14.0 1919(大正8年)
112 画家達の群 パステル・紙 18.0×25.5 1919(大正8年)頃
113 友人T像 鉛筆・紙 32.0×23.5 1920(大正9年)
114 友の顔 コンテ・紙 28.0×22.5 1921(大正10年)
115 血を吐く男 クレヨン・紙 20.3×23.8 1921(大正10年) 東京国立文化財研究所
116 血を吐く男 墨・紙 9.0×12.0 1921(大正10年)
117 静物・裏面・血を吐く男 墨・紙・鉛筆・紙 27.0×18.3 18.3×27.0 1921(大正10年)頃
118 自画像 コンテ・紙 31.7×40.5 1921(大正10年)
119 自画像 木炭・紙 29.0×24.5 1922(大正11年)
120 中原悌二郎像 木炭・紙 45.0×33.1 1922(大正11年)
121 自画像 木炭・紙 29.0×24.4 1922(大正11年)頃 三重県立美術館
122 裸婦 セピアインク・紙 22.2×12.7 1922-23(大正11-12年)
123 髑髏のある静物 パステル・紙 29.5×24.2 1923(大正12年)
124 髑髏のある静物 パステル・紙 28.6×22.4 1923(大正12年)
125 髑髏を持てる自画像 鉛筆・紙 27.0×17.5 1923(大正12年)
126 コドリの復活 墨・紙 14.0×9.0 年信不詳
127 荻原守衛作「抗夫」より コンテ・紙 17.0×10.5 年代不詳
128 草刈 コンテ・紙 24.0×18.5 年代不詳
129 草刈 コンテ・紙 26.0×20.5 年代不詳
130 電線工夫 コンテ・紙 20.5×19.0 年代不詳
131 大島風景 油彩・厚紙 13.3×15.0 1914-15(大正3-4年)
132 静物 油彩・キャンヴァスボード 33.0×23.5 1924(大正13年)

関連事業

10月28日
講演会…「エロシェンコ像の造形について」講師…陰里鉄郎三重県立美術館館長

11月3日
講演会…「中村彜の芸術について」講師…浅野徹東京国立近代美術館美術課長

主な新聞記事

中日新聞(夕刊)
10月16日…「中村彜展」
中日新聞=「内なる光求めて中村彜展から」
10月19日…「海辺の村・白壁の家」…毛利伊知郎
20日…「帽子をかぶった自画像」…山口泰弘
21日…「田中館博士の肖像」…東俊郎
23日…「少女」…荒屋鋪透
25日…「カルピスの包み紙のある静物」…中谷伸生
26日…「エロシェンコ氏の像」…森本孝
27日…「女」…牧野研一郎

図録

ひるういんどno.9;原田光 「ひとつの作為(寄稿)

             東俊郎 「弓鳴ろうとするもの」
             山口泰弘 「彝の時代について偶感
             牧野研一郎 「カルピスの包み紙のある静物」余談
             中谷伸生 「大正末期の彝
             毛利伊知郎 「三重県立美術館所蔵の中村彝

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