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柳原義達 (やなぎはらよしたつ/1910-2004)
黒人の女

1956年 ブロンズ


右手を腹部に、左手を背中にまわして立つ短髪の黒人女性像で、腰をやや右にふり、前後に足を開いて立つ姿には十分な奥行が与えられ、人体のもつ美しいかたちと微妙バランスが、細部にこだわらない大きな量塊の中に表現されている。

作者の柳原義達は、戦後のわが国の具象彫刻界を代表する作家の一人。アンという名のアフリカ生まれの娘をモデルに、パリ滞在中に制作されたこの「黒人の女」は、「赤毛の女」など他の滞欧作と共に、柳原の出発点をなす作品の一つである。

柳原は、幼いときから芸術に理解の深い環境に育ち、一度は日本画を志したが、ブールデルの作品写真をみて強い影響を受け彫刻に転向し、戦後四〇歳を過ぎてからパリに留学して、ロダンやブールデルの彫刻理念を学んだ。

柳原の作品では、一九六〇年代以降の鴉や鳩を題材にした「道標」の連作がよく知られているが、掲載作品のような初期の人物像からは、対象の量塊がもっている力に肉薄しようとする強い意識を読み取ることができる。


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