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〔美術講演会〕
2004年4月17日〈土〉 美術館講堂

「美を求めて」

講師:上村淳之く日本画家〉

道田美貴〈三重県立美術館学芸員〉

4月1日(水)から5月23日(日)に開催された「リニューアル開館記念 上村松園展」は、会期中58,337人の来館者を記録、松園の人気の高さをあらためて示す結果となりました。ここでは、その会期中の4月17日(土)に実施した美術講演会を振り返ってみたいと思います。

講師としてお迎えした上村淳之氏は、みなさんよくご存じのとおり松園の孫であり、なおかつ日本画界の重鎮でいらっしゃいます。孫として身近に松園と接した上村氏は、おさないころにみた松園の制作姿等もまじえ、我々に松園作品への親近感を喚起しながら、しかし思い出話にとどまることなく、同じ日本画家としての厳しい目で、格調高い美人画を完成させた松園の芸術やその特色をお話しくださいました。さらに、写生を基本とした花鳥画に新境地を開いた父・松篁、多くの鳥を自ら飼育しながら現代における花鳥画を追求し続けるご自身と上村家三代にわたる画業へと話は広がり、松園・松篁・淳之と三代にわたって高い理想を持ち、美を追究し続けてきた上村家の美の系譜をご紹介いただきました。

三重県立美術館は、開館当初から、近世・近代美術の再検討を課題として掲げています。その一環として、本画81点、下絵19点を通して松園に迫った「上村松園展」は開催されましたが、上村淳之氏による美術講演会も、松園、あるいは上村家の画業に対する知識を深め得ただけでなく、近代日本画が大きな課題としてきた「伝統」あるいは「創造」について考える契機となったのではないでしょうか。

友の会だよりno.66, 2004.7.31

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