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おい

資料の概要

指定区分
指定種別 有形文化財(工芸品)
指定・登録日 1958(S33)年12月15日
市町 津市
所在地 津市一身田町
所有者 宗教法人専修寺
員数 1個
構造 -
年代 南北朝~室町時代
関係サイト -
関連資料 -

概要

 笈とは、修験道の山伏や行脚僧が各地を遍歴する際、仏像や仏具、衣服、食器を入れて背に負う箱である。
 当資料は、総高80.9cm、前面脚張66.1cm、側面脚張35.9cm。檜材、黒漆塗。面取りした脚や桟のみ朱漆塗で、内部も黒漆で仕上げている。四脚の笈で、前面中央に両開きの桟唐戸を嵌め、これを止め木で押さえる様になっている。扉及び両脇、上方、側面は縦横の桟で区画され、桟の間の小間は地板に竹を細かく削いで貼り付け、連子に見せかけている。扉の最も大きい小間に大きく格狭間を表している。扉の止め木は、細長い瓢箪に似た形で、中央に宝相華文を象牙で嵌め、桟の両側も象牙で飾金具に代えている。格狭間の文様、牙の飾りから南北朝~室町時代前期のものと考えられる。
 なお、寺伝によれば、嘉禄元(1225)年に親鸞上人が善光寺に詣り、一光三尊仏を感得して下野高田に帰った時に使用したものと伝える。
 中世に遡る笈の事例は県内にほとんど無く、貴重である。

問い合わせ先:三重県教育委員会事務局 社会教育・文化財保護課
〒514-8570 三重県津市広明町13
電話番号:059-224-2999/ファックス:059-224-3023/E-mail:shabun@pref.mie.lg.jp
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