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石薬師寺 薬師堂 附 棟札2枚 寛政元年、寛政六年の記があるもの各1枚
いしやくしじ やくしどう つけたり むなふだにまい かんせいがんねん、かんせいろくねんのきがあることのかくいちまい

資料の概要

指定区分
指定種別 有形文化財(建造物)
指定・登録日 2007(H19)年3月27日
市町 鈴鹿市
所在地 鈴鹿市石薬師町
所有者 石薬師寺
員数 1棟
構造 木造、桁行3間、梁間4間、寄棟造(よせむねづくり)、1間向拝、本瓦葺
年代 江戸時代前期(寛永6年(1629))
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概要

 真言宗の古刹である石薬師寺は、東海道の石薬師宿の南端に位置し、安藤広重の版画にも描かれている。寺記は、嵯峨天皇の勅願所となったことや天正(1573~1592)のころに兵火に罹(かか)り、慶長(1596~1615)のころに諸堂が再建されたことを伝えている。本堂に当たる薬師堂は、隅木(すみぎ)や棟札(むなふだ)の墨書により、寛永6年(1629)に近江大工によって再建、寛政元年(1789)に屋根が葺替えられ、寛政6年(1794)に内陣張付の修復と厨子(ずし)の再建が行われたことが分かる。
 本堂に相当する薬師堂は、桁行3間、梁間4間の単層寄棟、平入り、本瓦葺きの木造建物である。総円柱で、周囲に縁を、正面に向拝(ごはい)を設ける。軒は二軒繁垂木(ふたのきしげだるき)であるが、向拝(ごはい)では三軒(みのき)となる。正面には格子をはめ、側面は、前より1間目を舞良戸(まいらど)とし、他は背面ともに横羽目の板壁とする。
 正統的な和様意匠(わよういしょう)を用いた伝統的傾向の強い大型の三間堂であり、建立および改修の年代が明確であるため、技術的・意匠的にこの地方の基準作例となるものとして、歴史的価値が高い。更に三重県内の近世寺院建築としては建築年代も最も早い時期に属するもので、ほぼ類似の形式を備える真言・天台宗の三間堂の中でも最古の例である。

問い合わせ先:三重県教育委員会事務局 社会教育・文化財保護課
〒514-8570 三重県津市広明町13
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