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三重県総合博物館 > 新県立博物館整備 > 3方向・7項目 > 平成24年度第1回経営向上懇話会

平成24年度 第1回新三重県立博物館(仮称)経営向上懇話会の結果概要

1.日時:平成24年7月24日(火)15:00~17:00

2.場所:三重県総合文化センター 文化会館2階 大会議室

3.議題:
(1) 報告事項
 平成23年度第2回経営向上懇話会(平成24年2月3日開催)でいただいた意見に対する取組状況について
(2) 意見交換
 ① 新県立博物館の運営形態に関する考え方について
 ② みえ マイ ミュージアム(MMM)プロジェクトの進捗状況について(報告)
 ③ その他
(3) その他
 

 4.出席委員:
齋藤 彰一氏    四日市商工会議所 会頭
清水 裕之氏    名古屋大学大学院環境学研究科 教授
末次 秀行氏    中日新聞社三重総局 局長
田部 眞樹子氏  三重県子どもNPOサポートセンター 理事長
中村 忠明氏    パラミタミュージアム 事務局長
山下 治子氏    株式会社アム・プロモーション ミュゼ 編集長
山田 康彦氏    三重大学教育学部 教授

 

5.配布資料: 
資料1    平成23年度第2回経営向上懇話会でいただいた意見に対する取組状況について
資料2    新県立博物館の運営形態に関する考え方について
資料2別紙 博物館における設置者と指定管理者の業務内容(案)
資料3    みえ マイ ミュージアム(MMM)プロジェクトの進捗状況について(報告)
参考資料1 新県立博物館基本計画(抜粋)
参考資料2 新県立博物館の活動と運営Vol.3(抜粋)
参考資料3 指定管理者制度に関する基本方針
参考資料4 新三重県立博物館(仮称)経営向上懇話会 設置要綱
 

 6. 委員からの主なご意見(要約) : 

 (1)新県立博物館の運営形態に関する考え方について
①運営主体について
(指定管理者の選定について)
・ 新県立博物館の指定管理者を選定する際は、公募するのか。指定管理者がころころ変わるのはよくないと思う。博物館は半永久的に続くものであり、随意契約はいけないかも知れないが、できれば今指定管理をやっているところがやるのが効率的ではないか。
・ 契約の履行状況をきちんとチェックできるシステムがあれば、必ずしも公募でなくてもよいのではないか。
・ 建物を平成25年4月に引渡を受ければ、その時点から管理業務が必要となる。総合文化センターの指定管理者更新(平成27年度)まで待つことなく、随意契約でもいいので、引渡を受けたらすぐに管理業務が始められるような対応をすべきである。
・ いずれは3館(総合文化センター、県立美術館、新県立博物館)で統一した運営をするという大きな目標を掲げなければならないと思うが、各館の事情もあるのでこのように進めていくべき。
・ 業務委託と指定管理者制度の違いは、与えられた業務をこなすだけなのか、それ以上を求めるのか、であると認識している。指定管理者制度を導入するのであれば、予算の枠を決めて経費削減を図るだけでは根本的な解決にならないので、創造的なものを入れていかないといけない。
・ 総合文化センターの指定管理者選定に際しては、1回目は複数の応募があったが、文化振興事業団が頑張って運営していることや、多様な館の業務を全てできるところもないためか、2回目、3回目は文化振興事業団のみであった。先ほどから随意契約の是非について意見があったが、次回からは指定管理者募集の方法等を考える時期に来ているのかもしれない。

(指定管理者制度の導入範囲について)
・ 博物館は専門的な知識等が必要なので、一部指定管理という考えは大事。学芸部分や資料収集等、県として責任を持って取り組む部分は指定管理者では仕切れない。
・ 直営部分と指定管理部分の境目が難しい。うまくやっていくためのノウハウを研究しておく必要がある。
・ 文化交流ゾーン一帯で一つの指定管理者にするメリットはある。一方で、連携が難しいので現実的には難しいとは思うが、各館それぞれが違う指定管理者にして特徴を出しながら連携するのが理想的と思っている。
・ アクアマリンふくしま(福島県いわき市)は、東日本大震災で被災したが、短期間で再オープンにこぎつけた。その理由を館長に聞いたところ、いざという時のために自己資金を貯めていたからだという。ここは財団が指定管理者となっているが、このように、自分で使える、動けるというのが、指定管理者のメリットの一つである。

(組織体制について)
・ 三重の博物館は何をすべきか、5年、10年かけて何をするかという目標が見えない。また、目標の実現に向けたプログラムをつくるヘッドクォーター(本部、司令塔)が見えない。指定管理者制度を導入するなら、5年、10年かけて何をするかということを伝えるヘッドクォーターが必要。館長が全て行うのは無理であり、館長のまわりに数名のヘッドクォーターを配置し、例えば広報部門には指定管理者が入るような組織をつくるべき。
・ 複数の企業や団体が運営に参加する場合は、各者が共通の目標に向かって協力できるかが成功の根幹。10年先の目標などを常に公開・共有しながら組織をつくっていくことが大事。
・ 運営組織や予算はどうなるのか。組織、予算、展示計画がセットで出てこないと抽象的な意見しか出せない。
・ これからは博物館や美術館も営業課が必要であり、営業という組織がないのは変わったうちに入らない。
・ 民間企業では、成功するためのポイントは営業と財務と言われる。博物館や美術館でも一緒である。資金計画を早くつくり、業務計画と関連づけていかないと、資金繰りに支障が出る。
・ 早めに指定管理者を決めて、協賛金集めやチケット販売をどうするか、両者で詰める必要がある。

②開館日・開館時間について
・ 博物館もサービス業であり、利用者目線で考える必要がある。例えば、閉館が17時だと平日仕事がある人は来るなと言っているように見られてしまう。
・ 他館に合わせるのではなく、ゼロから検討してもよいのではないか。
・ 「三重県立博物館は変わった」と思われるためには既成概念はやめた方がよい。例えば足立美術館(島根県)は年中無休である。私立でも生き残りが難しい中、公立も思い切った経営が必要。新県立博物館は今それができるタイミング。
・ 全館でなくても、自由に入れる場所は延長を検討できるのではないか。
・ 月曜休館が多いので、あえて月曜に営業する博物館もある。また、金曜日は開館時間を延長したり、例えば5のつく日は延長するという館もある。
・ きちんと決めずに幅を持たせておくことが大事。例えば、早朝開館もニーズがあるのではないか。生活様式も多様になっており、従来の「多くの人が利用しやすい時間帯」も変わってきているという発想が必要。また、三重という地域性を考慮し、観光客のことも考えて設定する必要もある。

③入館料について
・ 今や65歳以上でも元気な方はたくさんいらっしゃる。これからもどんどん増えるし、お金も持っている方も多いので、原則有料として年齢で区切ることでどうか。
・ 中山間地域に行くと自給自足的な生活をしている高齢者もおり、ある程度配慮が必要。
・ 高校生は有料でいいのではないか。
・ 子どもや高校生は、博物館が足繁く通える場であることを分かってもらうためにも無料がいいのではないか。
・ 子ども向けプログラムをつくりながら入館者を増やすなら、無料にしても意味がある。
・ パスポートについて、ポイント制も検討してはどうか。ポイントが貯まればバスに乗れる等、博物館だけでなく他でも使えるものの方がよい。
・ ボランティアで働いた方へポイントを与えてはどうか。

④県民参加組織について
(新しい県民参加組織の位置づけについて)
・ 県民参加組織については、過去のものと切り離して、全く新しい組織として募集し直した方がよいのではないか。参加する方も分かりにくい。

(ボランティア組織について)
・ 博物館のボランティアをやっていることで自分が豊かになれたり、博物館のボランティアをやっていることがステータスとなるようなものにしてほしい。
・ ボランティアにもいろいろな役割がある。例えば県全域の資料収集に協力してもらうのであれば、県内各地に拠点をつくってNPOが運営するとか、何をどう頼むかを整理する必要がある。
・ 学校の先生とのネットワークをつくっておくべき。
・ 募集する側のミッションを明らかにするとともに、ボランティアを機能させるためには、運営体制を確立させることが重要。
・ ボランティアの運営を指定管理業務に入れるのであれば、仕様の中にマネジメントをさせることを入れておく必要がある。
・ 東京都美術館では「とびらプロジェクト」というボランティア制度をつくり、1年間かけて研修している。研修は、自分は何をやりたいのかを1年間かけて考え、行動するもので、メンバー同士が自主的に会う場を設けたりしてメンバー間の融合も図っている。


(2)みえ マイ ミュージアム(MMM)プロジェクトの進捗状況について
・ みりょく発信隊にしろ、ボランティアにしろ、運営組織やその責任者、誰が管理するのかを早く決めておく必要がある。
・ みりょく発信隊について、ウェブを活用するのはよいが、事実と異なる情報を流された場合の対応を考えておく必要がある。
・ 一生懸命やってくれる人はありがたいが、活動しやすくするためのマネジメントが必要。

(3)その他
(協賛金集めについて)
・ 企業への協賛金集めについて、博物館だけでなく県全体で取り組むべき。
・ 企業に依頼するにあたっては知事名で要望書を出すなど検討して欲しい。
・ ファンド計画の担当者や責任者を組織として決めておかなければならない。

(障がい者の方への配慮について)
・ 障がい者の方も楽しめる博物館に向けて、体験だけでなく、体感できるものも用意してほしい。

(総合文化センター駐車場の活用について)
・ 総合文化センター南側の非舗装の駐車場を里山として再生して、博物館のフィールドとして使ってはどうか。

 

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写真・懇話会の様子1 写真・懇話会の様子2
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写真・懇話会の様子3 写真・懇話会の様子4

 

 

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