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三重県総合博物館 > 新県立博物館整備 > 3方向・7項目 > 平成23年度第2回経営向上懇話会

平成23年度 第2回新三重県立博物館(仮称)経営向上懇話会の結果概要

1.日時:平成24年2月3日(金)10:00~12:00

2.場所:三重県総合文化センター 文化会館2階 中会議室

3.議題:
(1)報告事項
  第1回経営向上懇話会(平成23年10月25日開催)でいただいた意見に対する取組状況について
(2)意見交換
  ① 広報戦略(最終案(たたき台))について
  ② 多様な収入の確保策について
(3)その他

4.出席委員:
齋藤彰一氏  四日市商工会議所 会頭
清水裕之氏  名古屋大学大学院環境学研究科 教授
田部眞樹子氏 三重県子どもNPOサポートセンター 理事長
土岐正紀氏  中日新聞社三重総局 局長
中村忠明氏  パラミタミュージアム 事務局長
山下治子氏  株式会社アム・プロモーション ミュゼ 編集長
山田康彦氏  三重大学教育学部 教授

5.配付資料:
資料1   第1回経営向上懇話会でいただいた意見に対する取組状況について
資料2-1 新県立博物館に係る広報戦略(最終案(たたき台))
資料2-2 新県立博物館に係る広報戦略(最終案(たたき台))の概要
資料2-3 新県立博物館に係る広報スケジュール(案)
資料3    新県立博物館の収支見込みに関する資料(平成23年12月8日 県議会生活文化環境常任委員会説明資料)
資料4    多様な収入の確保策について
参考資料1 新三重県立博物館(仮称)経営向上懇話会 設置要綱
参考資料2 新県立博物館整備に係る「3方向」「7項目」について

6. 委員からの主なご意見(要約)
① 広報戦略について

(広報体制について)
・ 県庁の全組織を挙げて取り組むべき。担当部局以外から人を呼び寄せて“支援隊”を形成したり、企業への協力依頼活動などで他部局の力を借りて取り組む体制づくりが重要。
・ 県職員全員が広報マンになる気で取り組んでほしい。
・ 経済団体、NPO、自治会、学校などをフルに使ってPRすべき。

(来館者を増やすための取組について)
・ 通常の博物館では見ることができない収蔵庫など「裏の見学ルート」を設定してはどうか。入ることはできなくてもガラス張りにするなど考えてみてはどうか。
・ ホームページ、スマートフォンなど、ウェブを有効に活用してはどうか。例えば、ホームページ上で新県立博物館の疑似体験ができるようにしてはどうか。ウェブをうまく使えば、若い世代に口コミで広がっていく。
・ 博物館、美術館について書き込む有名なブロガーがおり、その評価を見て来る人も多い。こうしたブロガーを一度招待してみてはどうか。
・ 新県立博物館ができると面白いということを実感してもらうことが必要。「具体的にこんなことができる」「こんなことをしてみたい」という夢をネットで出し合って、博物館の中身を面白く語ることもこれから必要。
・ 「体験できる博物館」の取組の一つとして、「解体プロジェクト」をしてはどうか。家、船、電化製品などを実際に解体してみるもので、その指導は専門家や企業がボランティアで参加してもらう。
・ 総合文化センターでのイベントに来た人に対して、そのチケットを持っている人は割引になるような制度をつくってはどうか。
・ 企業に関わりの深い資料を、企業や地域の「宝」と位置づけて、企業の記念日などに展示することもできるのではないか。
・ 展示内容を見て詩人が詩を書き、それを一緒に読むというイベントを行っている館もあるので参考にしてはどうか。

(広報ツール等について)
・ 広報戦略をどうやって見せるか、見せ方の戦略が必要。最近の新県立博物館の発行物には4コマ漫画が描いてあるが、今までの博物館にはない取組であり、面白い。
・ チラシ毎にフォントや色が異なっており、同じ新県立博物館の事業であることが分かりにくい。同じマークを入れたり、色合いを揃えるなど、「必ずこれを入れる」というものを決めた方がよい。
・ 統一イメージをつくるにあたってはプロに頼んだ方がよい。経費は縮減しつつも、金をかけるところはかけるべき。
・ 楽しく読める広報誌があると多くの人が持って行ってくれる。
・ 愛称、キャラクターの参考となる事例として、東京都港区の麻布フェスタの取組がある。フェスタのキャラクターを子どもたちに募集して、応募者には参加証を、選定した6件についてはメモ帳に印刷して子どもたちに配っている。これは、正式なキャラクターを選ぶために実施しているのではなく、子どもたちの参加の証として実施している。

(多様な主体との連携について)
・ 愛知県長久手市に「文化の家」という施設(ホール)があるが、隣に愛知県立芸術大学があり、色々なデザインを学生がやっている。学生にとっても実績を積めるので就職に有利という相乗効果も出ている。
・ 県内博物館にとって、新県立博物館ができて自分たちも良かったと思えるような連携が必要。例えば、共通チケットの設定などによって入館者が増えることが見込まれれば応援してくれるのではないか。
・ 民間の博物館に声をかけて、直近の展示会案内パンフレットをつくるなど、独自の取組もしているが、新県立博物館ではぜひ一緒にやっていきたい。
・ 企業に「関係ない」と思われないようにするためには、県内の主な企業にフェイスtoフェイスで訪問した方がよい。
・ 博物館が県の政策決定にあたってのシンクタンク機能を持つことができれば、博物館、県ともにプラスとなる。

② 多様な収入の確保策について
(収支見込みについて)
・ 総合文化センターには年間100万人以上、県立美術館にも12~13万人来るのだから、入館者予想数をもっと多く考えてよいのではないか。
・ 事業等収入や寄付について、見込額が少ないのではないか。
・ 支出面について、展示の企画運営費をはじめとする事業費が少ないのではないか。
・ ミュージアムショップについて、収入には挙がっているが、仕入れなども必要であり支出に挙がっていないので精査が必要。
・ 広報に力を入れるにしては広報宣伝費が少ないのではないか。

(入館料について)
・ 子どもは安くすることが前提となっている感がある。子どもの権利という視点からは、子どもと大人はパートナーであり、子どもだけ特別扱いするのはどうかと思う。特別扱いしないことで対等の意識が育つ。そこで、例えば子どもから全くお金を取らないのではなく「家族券」のようなものを設定してはどうか。
・ 子どもをたくさん連れてきたら安くする、というのはどうか。
・ 高齢者割引は不要ではないか。
・ 展示会の初日のチケットや、一般よりも早く入館できるチケットを設け、価格を高く設定してはどうか。
・ リピーターを増やすためには、通常料金を仮に500円としたならパスポート券を1,000円として、必ず3回来たいと思わせる設定が必要。さらに来館回数が増えればお土産を渡すことも考えてはどうか。

(収入の確保策について)
・ 会費や協賛金の集め方にもアイデアが必要。今の経済情勢の中で、企業が毎年10万円出し続けることは難しい。3万円や5万円に設定して、幅広く集めることに重点を置いた方がよい。
・ 県内の企業、団体からお金をいただきながら、これらの活動内容を紹介する場としてはどうか。
・ 封筒に企業の宣伝を入れ「新県立博物館を応援しています」と印刷することも可能ではないか。
・ 画像資料の使用料について、東京国立博物館では1回20万円もする。使う側の視点としては、小さな企業にとっては高いハードルである。
・ 収入をいかに増やすかが最重点課題であり、トップは「営業部長」という意識で取り組んでほしい。例えば、「県を挙げて」の取組の一つとして、毎年県職員がパスポート券を購入したら、これだけで相当な収入となる。
・ 海外では、博物館や美術館で結婚式をしており、参考にしてはどうか。ミュージアムグッズも引き出物のような感じで使うこともできる。

(事業や運営の実施体制について)
・ 海外と比べると、知的スタッフの数は1/10程度である。人員をあまり減らすのは良くないと思う。
・ 数多くの展示や事業が設定されており、これらを限られた数の学芸員が担当するのは大変。設定された学芸員の数は最小限と思う。
・ 展示に多大な労力がかかるのであれば、展示という形態だけでなく講座を数多く設けるなど、参加型の企画を増やしていくことを検討してはどうか。
・ 展示や事業をすべて学芸員が行う必要はなく、外部から企画を募るのも方法。主体になり得る人はたくさんいる。
・ 愛知県武豊町民会館では、NPOと行政職員が同じ部屋、同じ机で仕事をしており、これが重要。
・ 総合文化センター、県立美術館、新県立博物館について、運営はそれぞれが行いつつ、管理については3者で一体として考えてはどうか。コスト削減した分を事業費に持っていくべき。

 懇話会の様子1  懇話会の様子2
写真・懇話会の様子  
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