三重県総合博物館 > 「平民新聞」の特別展示を開催します

平成29年12月06日

「平民新聞」の特別展示を開催します

 三重県総合博物館(MieMu)では、北牟婁郡紀北町在住の県民の方から、社会主義ジャーナリストの幸徳 秋水(こうとく しゅうすい)や堺 利彦(さかい としひこ)が明治時代に創刊した、平民新聞などの貴重な資料の寄贈を受けましたので、館内で資料の一部を展示します。

1 寄贈された資料
・平民新聞(週刊)
  第1号(明治36年11月15日発行)から第64号(明治38年1月29日発行)まで
  ※第2号・4号・11号・12号・13号・20号・53号はありません。
・直言(週刊)
  第1号(明治38年2月5日発行)から第31号(明治38年9月3日発行)まで
  ※第32号はありません。
・光(月2回発行、第21号から月3回発行)
  第1号(明治38年11月20日発行)から第31号(明治39年12月25日発行)まで
  ※全号
・平民新聞(日刊)
  第1号(明治40年1月15日発行)

2 寄贈者
  中村 孝一(なかむら こういち)氏 ※北牟婁郡紀北町在住、70歳

3 寄贈の経緯
 今回寄贈いただいた平民新聞などの資料は、北牟婁郡紀北町で新聞販売店を経営されている寄贈者の中村 孝一氏の祖父で地元の町長も務められた故・隆平氏がかつて購読されていたものです。その後、約30年前に孝一氏の父の故・謙吉氏が物置の物品の整理中に発見し、孝一氏が受け継ぎ今日まで保存されてきました。このほど、県議会議員を介して当館に寄贈についてのご相談をいただき、確認したところ、保存状態も良く全号がほぼ揃って残っている例は全国的に珍しい貴重な資料であることから、博物館に寄贈いただき活用させていただくこととなりました。

4 平民新聞特別展示
(1)展示期間
   平成29年12月10日(日)から平成30年1月28日(日)までの開館時間中
(2)展示場所
   三重県総合博物館3階 三重の実物図鑑(津市一身田上津部田3060)
   どなたでも無料でご覧いただけます。
(3)展示内容
    今回寄贈いただいた資料の中から、「平民新聞(週刊)」の第1号、赤刷の第64号、日露戦争に
   対する非戦記事掲載号や、後継紙の「直言」の緑刷の婦人号、「光」の第1号などを展示し、これら
   の資料の概要を解説するともに当時の社会動向を紹介します。


※平民新聞について
 「平民新聞(週刊)」は、日露戦争開戦前の明治36年11月、「万朝報(よろずちょうほう)」を発行する朝報社の記者であった幸徳 秋水と堺 利彦が迫りくる日露開戦に反対して同社を退社し、平民社を結成して創刊した週刊の新聞で、自由・平等・博愛の精神のもと平民主義・社会主義・平和主義を提唱し、日露戦争の非戦を論じ社会主義思想の普及をめざす記事を展開しました。初期の号の「雑報」欄には、鈴鹿市出身で評論家・小説家として活躍した斎藤 緑雨(さいとう りょくう)が当時の世相を風刺したエッセイ「もゝはがき」も連載されていました。その後、平民新聞は政府による罰金や発売頒布禁止などの処分が度重なり、明治38年1月発行の第64号を最後に廃刊となり、後継紙として平民新聞の主張を継承する「直言」、「光」、「平民新聞(日刊)」が刊行されましたが、いずれも同様に廃刊となりました。「平民新聞」およびその後継紙は、日露戦争や社会主義運動などをめぐる言論の動向を通して、近代日本の社会の状況を知ることができる貴重な資料と言えます。



 「平民新聞(週刊)」の第1号と赤刷の第64号

 「平民新聞(週刊)」の第1号と赤刷の第64号

関連リンク

地図情報


ページのトップへ戻る